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編集後記2022

【編集後記】5月21日号

豚骨ラーメン熱望
 マンボウが解除となって外食店が通常営業を再開し、単身赴任の毎日の食事には困らなくなった。
 そんな今、禁断症状が出ているのが、子供の頃から慣れ親しんで来た豚骨ラーメンだ。あっさりスープに細麺のあのラーメンは東京ではなかなか味わえない。
 と思っていたが、今更ながらネット検索すると意外とヒットすることが判明。辛子高菜と紅生姜のトッピングは譲れないので、更に絞り込み検索してから出かけてみたい。
(菰田隆行)
【2022(令和4)年5月21日第5094号7面】

【編集後記】5月16日号

プロデューサー型記者
 GWに京都市の京都文化博物館へ「鈴木敏夫とジブリ展」を観に行った。ジブリ映画を世界に広め、またビジネスとして成功へ導いたのは、鈴木敏夫プロデューサーの手腕といっても過言ではない。
 徳間書店で雑誌編集長を務めた鈴木氏は自身を「編集者型プロデューサー」と話す。監督の相談に乗り、作品を理解しつつ、時代の空気を見て観客との架け橋を作るのが役割だという。中でもこだわるのが宣伝。ポスターと新聞広告を作成する際は、制作物のビジュアルとキャチコピーを作りこむ。ビジュアルを紙面、コピーを見出しと置きかえれば、新聞記者もプロデューサー的な役割を担っていると思えてきた。  
 私は「プロデューサー型記者」を目指し、名前負けしないよう精進していきたい。本展覧会は全国を巡回しており、7月からは東京で開催される。
(高澤尚揮)
【2022(令和4)年5月16日第5093号9面】

【編集後記】5月6日号

遠出しない理由
 今年の大型連休(ゴールデンウイーク)は、3年ぶりで緊急事態宣言やまん延防止重点措置による行動制限が無く、各地の人出は大幅に増えた。
 携帯電話の位置情報をもとにしたデータによると、5月3日(憲法記念日)の人出は昨年と比べて東京の浅草が3・6倍、京都の清水寺が3・6倍、大阪の梅田駅が3・4倍。コロナ以前を上回る人出となった地域もあったとのことだ。
 ところが、消費回復にはまだ遠い。観光地の店頭に立つ人々に聞くと、「近隣府県からの小旅行がほとんどで、買物をしていかない。消費意欲旺盛なのは遠方からの旅行や、シルバー層の団体旅行。それらはまだまだ回復していない」と口を揃える。
 遠出を避ける理由は、自身の感染防止以外にも色々とあるだろう。「まん防」が解除された3月末からでは気に入る宿が取れなかったこと、再び感染者が急増して観光施設が閉鎖し退屈な旅行となる心配があったこと、GoToキャンペーンの再開を待った方がお得という節約心が働いたこと…。
 旅行産業の復活には、計画を立てられるという「安心」が必要となりそうだ。
(小林悟空)
【2022(令和4)年5月6日第5092号8面】

【編集後記】4月21日号

値上げ商談の実態
 政府は昨年12月、原油価格などの高騰で原材料費などが上昇する中、大企業から事業を受注する中小企業が適切に取引価格に転嫁できるよう対策を検討する会議を開き、毎年1月から3月を集中的な取組期間と位置付け、対応を強化する政策パッケージを示した。
 岸田文雄総理大臣は企業側に対し下請け企業との間で取引価格を決定する際に十分協議すること、下請け企業に対し適正なコスト負担を伴わない短い納期での発注や急な仕様変更を行わないことなどを要請した。
 価格転嫁交渉を政府が側面から支援する方針が表明され、値上げ商談はスムーズに行われるものと見ていたが、実態は違った。特定される可能性があるのでカテゴリーや品目を表記することはできないが、ある問屋業を営む企業の社長に値上げ商談について取材すると、「メーカーの値上げ分を転嫁して値上げの商談に行ったところ、取引を停止する、と言われた。会社のコストも上昇する中で、完全に板挟みになっている。二重苦どころではなく、三重苦、四重苦の状況だ」と頭を抱えていた。
 原材料費に加え物流、包装資材、調味料、燃料代、電気代が上昇しており、輸入品であれば1ドル130円が目前に迫っている為替の影響も大きい。価格を据え置きにできる方がおかしいくらいの状況となっており、値上げの機運はこれまでにない以上に高まっている。企業を存続させるためには、早急な判断と行動が求められている。
(千葉友寛)
【2022(令和4)年4月21日第5091号9面】

【編集後記】4月11日号

対面販売のメリット
 今回、調理食品特集の取材で佃煮煮豆メーカーさんを回らせて頂き、感じたのが対面販売のメリットだ。 ある佃煮屋さんではコロナ前に比べ直売店の売上が約4割増加したという。コロナ禍により、地元住民が近所を散策する機会が増え、若い世代も店先の看板に引かれ来店するようになった。店内で佃煮とご飯の相性が良いことを説明することで、購買につながり、その後、若い世代でもリピーターになってくれるケースが多いという。
 自社製品のこだわりやストーリーをパッケージのみで伝えるのは容易ではない。その点、思いやこだわりなど商品価値を伝える手段として、対面販売は有効だ。一度ファンになってもらえれば、その後、通販で定期的に購入してもらうこともできる。値上げが進む今だからこそ、原点に戻り、対面販売に力を入れるのも良いかもしれない。
(藤井大碁)
【2022(令和4)年4月11日第5090号11面】

【編集後記】4月1日号

SKUへの対応
 スーパーでは、春夏に向けての棚替えが行われた。
 棚替えで注目されるのが「SKU」(最小管理単位)だ。限られた棚の広さでどんな品揃えをするかが、売上にも作用する。特に昨今はスーパーでも都市型の小型店舗が増えてきたため、より管理が難しくなってきていると言える。
 しかし、それをカバーできるのがネット通販だ。以前はSKUから商品が外れると、メーカーに「どこに行ったら買えますか?」という問い合わせもあったが、今では「オンラインショッピングでご購入ください」と言えるようになった。
 ところで新聞も、限られた紙面でどれだけの情報を提供できるか、SKUがあると言っていい。それをカバーすべく、本紙も2014年に「食料新聞 電子版」を開設し、昨年7月からは「食料新聞 デジタル30」の配信を開始した。
 本紙では、その電子版を今月より全面リニューアルする。今後も紙面と電子版を合わせ、より有益な情報を発信していく所存である。
(菰田隆行)
【2022(令和4)年4月1日第5089号6面】

【編集後記】3月21日号

いかなご貧乏
 今年のいかなご漁は3月1日に解禁され、大阪湾は実質4日で終了。播磨灘では昨年より獲れたと聞くが、価格は高止まりで消費者は手を伸ばしづらい。
 明石の魚の棚商店街では、釘煮100gで1000~1200円、いくら旬のものとはいえ、気軽にご飯のお供にできるものではなくなった。
 「いかなご貧乏」という言葉が一昔前はあったそうだ。家庭だけでなくご近所さんに釘煮をおすそ分けするために、小女子をたくさん仕入れ出費していたからだ。
 今は家庭用に出回る数量も減少し、炊かない家が年々増えている。わが家では、今年も購入した釘煮を噛みしめてじっくり味わった。
(高澤尚揮)
【2022(令和4)年3月21日第5088号14面】

【編集後記】3月11日号

緊迫するロシア情勢
 2月24日よりロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始した。2週間が経つ今もなお歯止めはかからず緊迫した状況が続いている。
 何か自分にもできることはないかと焦燥感が募るが双方の犠牲者がこれ以上増えないこと、日本や世界へ戦火が広がらないことを祈ることしか出来ずにいる。
 仮に、今のところ日本での生活に変化はないからとこの戦争に目を背け続けるとしても、経済的な影響という形で日常がむしばまれ始めている。化石燃料や鉱山資源、穀物、水産物といった一次資源は既に急騰してきた。対ロシア制裁が長引けば世界経済や金融市場へのダメージも甚大なものとなっていくと見られる。
 新型コロナウイルスにより海外との交流が減っているが、世界は全て繋がっていることを改めて実感させられる。市場原理を超えた所で物価が変動するため、商環境も非常に難しくなっていきそうだ。
(小林悟空)
【2022(令和4)年3月11日第5087号4面】


【編集後記】3月1日号

新しいニーズ
日本で初めてコロナの感染者が確認されてから2年以上が経った。
感染者数は変異株の発生などによって増減を繰り返しているが、マスク着用やソーシャルディスタンスの取組など、新しい生活様式が定着してきている。
感染者が減少傾向にあっても外出や外食を控える人も多く、中食の在り方や方法に変化が見られるようになってきた。
会員制の大型スーパーとして知られるコストコでは、材料が全部揃っている料理キットが人気となっている。
自宅で作るにはハードルが高い本格的な料理を家庭で楽しみながら作ることができる。
私も「豚肉とハーブの塩釜焼キット」を試してみたことがあるが、気軽に外食ができない中で、レストランで食べているかのような気分を味わうことができた。
ひと手間かける時間も楽しみながら美味しい料理を家族で食べる。近年のニーズは、個食や簡便性がキーワードとなっていたが、「おうち時間」が増えたことによって、新しいニーズが生まれてきている。
(千葉友寛)
【2022(令和4)年3月1日第5086号4面】


【編集後記】2月21日号

ネットスーパー
このところ我が家でもネットスーパーを利用する機会が増えた。配送料がかかることを考えるとリアル店舗の方がお得に買物ができると自分は考えていたが、家内にその理由を聞いて納得した。
子供を連れて買物に行くと、おねだりされて、購入予定の無いものまで購入することになるため、結果的にはネットスーパーで購入した方が配送料を支払っても安く済むというのだ。
確かに、小さな子供を持つ親にとって、子供のおねだりは無視できない。キャラクター商品の前で立ち止まった子供を、従来の買物ルートに連れ戻すのは至難の技だ。説得する時間や労力を考えると、購入するという選択肢を選ぶ親は多い。
だが子供にとってはスーパーでおねだりするのは楽しみで、それを奪ってしまうのもなんだか可哀想な気もする。
しばらくは、平日はネットスーパー、休日はリアル店舗という買物スタイルを試していきたい。
(藤井大碁)
【2022(令和4)年2月21日第5085号4面】



【編集後記】2月11日号

知って食べると
「知って食べると、もっとおいしい」。ある漬物店で掲げられていた言葉だ。食べ物の背景にある情報や物語を訴求しようとする取り組みの意義を、端的に表現していると思う。
これも受け売りの話だが、情報によって価値が決まる最たる例がワインだ。ワインには色、香り、味わいを表現する表現が数百以上もある。普通なら「飲みづらい」と言われるような渋みも、ワインは肯定的な表現をすることができる。1本数万円でも納得して買う人がいるのは、その背景にある物語や希少性を伝えられているからだ。
諸コストが急上昇している今、食品業界は値上げの判断に苦慮している。安さ以外の魅力を持っていなければ、値上げ後に選んでもらうことは出来ない。「知って食べると、もっと美味しい」という言葉は、一つの道筋となりそうだ。
SMTSで出展される伝統食の魅力も、広く知ってもらうことを願いたい。
(小林悟空)
【2022(令和4)年2月11日第5084号8面】



【編集後記】2月1日号

栽培ユニットに期待
植物工場ユニットによる野菜栽培が広がりを見せている。本紙福岡支局がある福岡市中央区舞鶴に、「GG.SUPPLY」(國村隼太代表)の店舗が昨年12月にオープンした。
舞鶴地区はマンション等が立ち並ぶ住宅地で、同店もマンション1階の飲食店跡地に開店。街中で道路から栽培ユニットが見える光景は、とても新鮮だ。
首都圏のスーパーでも紀ノ国屋、サミットは店内に栽培ユニットを置き、育てた野菜を店頭で販売。西友はバックヤードの空きスペースにユニットを設置し、「店産店消」のキャッチフレーズで販売している。
GG.SUPPLYで販売している野菜は「フリルアイス」など、あまり聞かない品種だが、いずれも食物繊維、カルシウム、βカロチン、マグネシウム、鉄分、亜鉛などミネラル分を多く含んでおり、その健康性をアピールしている。
漬物業界では現在、原料栽培農家の高齢化や後継者不足が大きな課題となっている。漬物の原料野菜がユニットで栽培できる可能性は未知数だが、場所を限定せず人手もかからないメリットは大きく、可能性に期待したい。
(菰田隆行)
【2022(令和4)年2月1日第5083号5面】



【編集後記】1月31日号

組合組織のメリット ローマは一日にして成らず
全漬連は創立50周年を迎え、本紙は制作・印刷として創立50周年記念史誌「あゆみ」の発刊に携わらせていただいた。
本来であれば2年前の11月に創立50周年記念式典が開催される予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大の状況を考慮し、翌年5月に延期された。
だが、昨年4月25日、4都府県に3回目の緊急事態宣言が発出されたことを受け、コロナ感染のリスク回避が最優先と考え、また今後の見通しも不透明なことから記念式典の開催は延期ではなく、中止することが決定した。
半世紀という歴史的な節目を祝う式典を開催することはできなかったが、本紙では誠に微力ながら全漬連の創立50周年に華を添えるべく、「創立50周年記念史誌『あゆみ』発刊特別号」を臨時号として発刊させていただくこととした。
漬物業界の取材をしていると、「組合に入っているメリットがない」などと耳にすることがある。しかし、身近な存在として普段から全漬連の取材を行っている我々は、行政との窓口となっている全漬連の役割や重要性を強く認識している。
代表的な例を一つ挙げると、すでに多数の企業が活用している外国人技能実習制度における農産物漬物製造業技能実習評価試験は、全漬連が実施している漬物製造管理士・技能評価試験から段階を踏んでスタートしたもの。同試験は、外国人技能実習機構(OTIT)認定の公的評価システムで、全漬連が試験機関となっている。
外国人技能実習生が「技能実習1号」から「技能実習2号」へ移行するためには、農産物漬物製造業技能実習評価試験(初級)を受検し、合格しなければならない。
「技能実習2号」に移行し、最長3年の外国人技能実習生受け入れが可能となったが、この制度を活用する場合、全漬連が実施している漬物製造管理士・技能評価試験で2級以上の有資格者が在籍していることが条件となっている。
特定技能の外国人を雇用する手段もあるが、人数や賃金等の課題もあり、技能実習制度の活用は今後ますます広がっていくものと見られている。
漬物製造管理士・技能評価試験は、構想から実現まで10年以上の時間を要した。まさに「ローマは一日にして成らず」。先人たちが業界発展を目指し、取り組んできたからこそ今の業界がある。
臨時号は、記念史誌が会員企業の手元に届くタイミングでの発行とさせていただいた。
「あゆみ」と合わせてこの12年を振り返りながら、これからの10年を展望する一助になれば幸いだ。
(千葉友寛)
【2022(令和4)年1月31日第5082号5面】
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