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豆腐・油揚・がんも 業界活動2022

凍豆腐3団体 食育や社会貢献活動推進

総会の様子
凍り豆腐で作った唐揚げ
木下博隆3団体長
「プラントベース」発信を提案
 【大阪支社】全国凍豆腐工業協同組合連合会、長野県凍豆腐工業協同組合、凍豆腐製造業公正取引協議会の3団体は17日、令和4年度総会をホテルメトロポリタン長野(長野市)で開催した。
 各団体長を務める木下博隆氏は「コロナ禍は落ち着きつつある一方、食品業界全体が原料高に見舞われている。凍り豆腐は世界的に注目されるプラントベースフードの一つであること等を発信し販売の維持拡大に努めていこう」と呼びかけ、参加者へ凍り豆腐を肉に見立てた唐揚げが振る舞われた。
 3団体ともに、総会の各議案は全て原案通り承認された。
 全国凍豆腐工業協同組合連合会は、第1・2号議案で昨年度の事業報告と決算報告、第3・4号議案で本年度の事業計画案と予算案について諮られた。
 昨年度の主な宣伝事業としては1年延期していた「こうや豆腐フォーラム」を開催。一般メディアの後援を受け、その内容が全国の消費者に広く発信された。また11月3日「高野豆腐の日」に社会貢献の一助として加盟社から募った凍り豆腐を、こども食堂を運営するNPO法人へ寄贈した。
 本年度は6月18、19日に開催される「食育推進全国大会inあいち」に出展し、農水省と連携して凍り豆腐の健康機能性をPRする計画だ。
 長野県凍豆腐工業協同組合では全凍連に協力し各事業に取り組んだ他、県や県内各団体との連携、学校給食への普及啓発などを、今年度も継続する。
 また会員各社を対象とした「凍り豆腐の原料大豆使用量の推移」では、令和3年は前年を下回る結果となった。平成30年・令和元年に健康機能性がテレビ放映され大きく伸長した販売が落ち着いてきたことに加え、外食・給食向けの業務用がコロナの影響で需要が縮小したことが響いた。
 凍豆腐製造業公正取引協議会は、昨年度「凍り豆腐の賞味期限表示設定の考え方」を更新、こうや豆腐普及委員会のホームページ上において公表した。食品ロス削減の観点及び各会員の商品製造技術の進歩に合わせた新たな基準を策定している。
 また役員改選では常任委員の木下龍夫氏が退任し、新たに松島晴実氏(信濃雪)を選任した。
 この他、全凍連の来賓として挨拶に立った農水省食品製造課課長補佐の森山清氏は、同省で6月中に公募を開始する「輸入小麦等食品原材料価格高騰緊急対策事業」を紹介。高騰する原材料の切替に伴う調査や設備投資、PR費用などを支援することを説明した。
小林助教
村澤部門長
石黒研究委員

こうや豆腐普及委員会 最新技術で凍り豆腐研究

肉様食感や抗消化性の謎解明に
 長野県凍豆腐工業協同組合(木下博隆理事長)のこうや豆腐普及委員会は17日、総会に先立ち記者会見を開催。「こうや豆腐(凍り豆腐)の肉様食感とレジスタントプロテイン同時生成の謎に迫る!!」と題し、共同研究を行う静岡県立大学食品栄養科学部の小林りか助教が発表した。
 委員会の村澤久司技術部門長と石黒貴寛副主任研究委員はまず、凍り豆腐は近年注目を集めるプラントベースフードの一つであることを指摘。大豆由来の栄養成分や、レジスタントプロテインが豊富に含まれ、これまでに血中コレステロールの調節作用や免疫賦活作用などが解明されてきたと紹介した。
 そして、凍り豆腐独特の肉様食感が生まれ、レジスタントプロテインが生成されるのは豆腐を凍結や低温熟成する工程で起こっているとする。その謎を解明できれば、凍り豆腐の美味しさや健康機能性、製造時の消費エネルギー削減などSDGsの面において、さらなる進化へ繋げられると研究の意義を説明した。
 小林助教が登壇すると初めに、豆腐を凍結・低温熟成する工程で、確かに豆腐の硬さが増し、水分を離すようになり、タンパク質が凝集していることを報告した。
 その原因を探るべく凍り豆腐を、放射光を利用したCT観察(SPring‐8)や、骨格の3D映像を作成し観察。この結果、低温熟成期間0~7日目では豆腐内でサブミクロンオーダーの氷結晶ができ、凍り豆腐の骨格から見かけ上の脱水が進み、7~14日目にはマイクロ~ミリオーダーの氷ができて骨格構造が変化する様子が観察できた、とした。
 そして、この豆腐の脱水と骨格構造変化が起こる際に、タンパク質の組織同士の結びつきが強まり、肉様食感が生まれるとともに、抗消化性を有するようになるのではないかと仮説を示した。
 小林助教は「低温下での測定は20年前には難しかったが、急激に技術進歩してきている。今後、食品冷凍の研究は一気に進む」と話している。
【2022(令和4)年5月21日第5094号3面】
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