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「梅」データ・資料2021

農林水産省 「うめをめぐる情勢」

<第25回「梅振興議員連盟総会」(令和3年6月30日)配布資料より抜粋>

↑詳細はPDFファイル(①~②、全23ページ)をダウンロードしてご覧いただけます。
『梅振興議員連盟』総会
 「梅が国民の健康守る」 ブランド化や機能性研究に力

梅産業の振興を目的とした「梅振興議員連盟」(大島理森会長)は6月30日、東京都千代田区の参議院議員会館にて第25回総会を開催した。当日は、大島会長、二階俊博幹事長ら自民党所属の国会議員、農林水産省を始めとした関係省庁や梅産地の関係者、全日本漬物協同組合連合会より中田吉昭氏(和歌山県漬物組合連合会理事長)と真野康彦専務理事が出席、議事では決議文の採択や各産地動向の発表が行われた。今年は梅産地として、従来の和歌山県、埼玉県、群馬県に加え、東京都と神奈川県の関係者が新たに出席、和歌山県立医科大学の宇都宮洋才准教授による梅の機能性の講演も実施され、梅産業振興のための貴重な機会となった。
農林水産省が同総会で配布した資料「うめをめぐる情勢」を採録する。
【2021年7月11日第5063号1、3面】
 
「梅議連総会」の記事は→ 「梅」業界活動2021
 
【2021年7月21日第5064号7面一部掲載】

<小梅原料> 農地と農家減少が深刻に

漬け込んだ小梅に追塩(長野県)
小梅産業は過渡期を迎える
小梅産業で懸念されていた農地と農家の減少が現実的な問題として表面化してきた。
小梅生産量日本一の山梨県では、昨年、一昨年と2年連続の不作で今年の作柄が期待されていた。今年は天候も安定していたことで豊作型と見られた。事実、梅の木には多くの実がなり、順調に生育。例年より1週間程度早い4月30日から収穫がスタートした。
小梅は熟すとカリカリ用として使用できず、若もぎする必要があるため、収穫のタイミングも重要なのだが、入荷が増える気配がないまま収穫の終盤を迎えた。
一番の要因は農家の減少。実がなっていても収穫する農家が減っていることによって、獲り切れない「収穫ロス」に陥っている。宅地化や収穫のピークとなった5月中旬の長雨も要因と見られるが、自然減という表現だけでは片づけられない事態となっている。
山梨県漬物協同組合の長谷川正一郎理事長は、「小梅は作付や収穫量が増える要素がない。減らないように努力して維持していくしかない」と危機感を募らせている。
山梨県の作柄は豊作型だったのだが、農地と農家の減少で獲り切れなかった「収穫ロス」が広範囲で発生し、平年の6~7割作だった昨年の5~10%増で、良くても平年の8割作に留まる見通し。
長野県中信・南信エリアでも良好な作柄が見込まれ、収穫も平年より5日程度早くスタートしたが、山梨と同様に生産者の減少により、実がなっていても収穫できないエリアがあった。収穫間の長雨の影響もあり、実際の収量は平年並みに届かないと見られている。
群馬県の梅産地である箕郷・榛名地区の作柄は平年作から微減と予想。不作だった昨年と比較すると増加する見込み。今年の開花時期は平年より2週間程早く、順調に生育したが、4月上旬に産地の一部で霜の影響があった。また、5月上旬には強風により落下した小梅があった。
いずれの小梅産地も2年連続の不作に加えて今年の作柄が7~8割作となると、原料不足で製品を1年間供給することが困難な状態となる。小梅産業は過渡期を迎えている。
【2021(令和3)年6月1日第5059号3面】
 
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