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日本惣菜協会

日本惣菜協会とは

 一般社団法人日本惣菜協会は、中食・惣菜事業者の支援のため、「惣菜管理士」「デリカアドバイザー」といった教育プログラムの提供や研修・セミナーの開催、企業間の交流の場の提供、「惣菜白書」の発刊を始めとした市場分析、行政への提言、HACCPなど衛生品質管理体制づくりのサポートなどを行う業界団体である。会員企業への様々なサポートにより、中食・惣菜産業の更なる社会的地位向上を目指し活動を行っている。
 惣菜産業は今や10兆円を超える市場規模に成長したが、惣菜産業を支える企業の大半は中小企業で占められており、生産性を向上し良質・安全な惣菜を提供するためには業界の近代化・合理化が必要となる。これらの課題を解決するため、昭和52年5月に任意団体日本惣菜協会が設立されたのが協会発足のきっかけ。昭和54年5月に農林水産大臣の認可を得て社団法人日本惣菜協会となり、平成25年4月からは一般社団法人に移行し活動している。
 2021年1月1日現在、会員357社、賛助会員232社、協力会員41社となっており、全国に8支部(北海道、東北、関東、北陸、東海、関西、中国四国、九州)を設けている。

 

入会のご案内

日本惣菜協会への入会により得られる主なメリットは下記となっている。
 

会員相互の交流・情報交換の場の提供

  賀詞交歓会や総会など、幅広い業界関係者が出席する交流・情報交換の場に参加できる。

 

セミナーや各種視察への招待

 「新春セミナー」や総会での「記念講演」、全国8支部の「支部セミナー」に参加できる。

 

国内外研修への参加 ※正会員・賛助会員のみ

 

各種養成研修の会員価格での受講

  「惣菜管理士養成研修」「デリカアドバイザー養成研修」受講料が割引価格となる。

 

惣菜データ集「惣菜白書」の1冊無料配布 ※正会員・賛助会員のみ

 

協会出版物の割引販売

 

協会機関誌「jmNEWS」の配布・配信

 

メールマガジンの配信

   協会からのお知らせや人事労務・行政情報など

 

外国人従業員向け「衛生教育DVD1枚無料配布 ※希望者のみ

 

HACCP支援法審査料の優遇 ※正会真のみ

 

共同購入・PL保険制度への参加 ※正会員のみ

 

優良社員表彰制度 ※正会員のみ

 

   

惣菜管理士

 
受講申込は2022年8月1日~9月20日

 食品に関する基礎から専門知識までの総合的な修得を目的に、1993年から年1回、食品に関する通信研修および資格試験を実施し「惣菜管理士」を認定している。三級から一級まで18教科で構成され、惣菜を含む食品の開発・製造・加工・流通・企画・販売に関する幅広い知識を習得できることから資格取得者は年々増加している。
  2021年に「惣菜管理士」は30,6
65人になった。
 

〈申込期間〉

通常申込:81日~920

 

<科目構成>
 
資格取得の流れ
 
<合格者推移>

惣菜管理士資格試験は1993年から始まり、20219月(第29回)合格発表後には、資格取得者数は30,665人となった。

デリカアドバイザー養成研修

 
受講申込は2022年10月1日~11月30日
 「デリカアドバイザー養成研修」は、惣菜専門店やスーパーマーケット、百貨店など惣菜売場で働くリーダーが、惣菜を調理・販売する際の注意点、衛生や食品表示等の食品法令、バックヤード・厨房での作業工程を通信教育で学ぶ研修。 現代の食生活に不可欠となった惣菜・弁当についての知識を持つことによって、商品の価値を理解し、自信を持って日々の業務に取り組めるスタッフの育成を目指している。

<デリカアドバイザーってなに?>
Q.デリカアドバイザーの役割
A.惣菜を購入するお客様からの要望に応える「買い物サポーター」。惣菜製造と小売販売の知識を身につけた「デリカアドバイザー」が働く店には下記のような「デリカアドバイザー」表示を掲示することができ、美味しさと一緒に安心を提供する。

Q.どんな人がデリカアドバイザーに?
A.特に、店舗のリーダーおよびリーダーを目指す方々には、積極的に取得を推進している。 デリカアドバイザー取得後は、テキストをパートタイマー等の教育教材として利用してもらい、共に働くスタッフに伝えていくことで、店舗全体の知識レベル向上につなげている。

Q.研修はどのように行われるの?
A.すべて通信教育で行われる。仕事の合間や自宅でテキストをしっかり読んで勉強し、2回ある添削問題に解答する。その結果をもとにさらに復習し、修了試験に合格するとデリカアドバイザーに認定される。

Q.実際にどんな勉強をするの?
A.惣菜の基礎知識、店舗で惣菜を調理・販売する際の注意点、衛生や食品表示等の食品法令、惣菜製造と小売販売の基礎知識を学ぶ。バックヤードでの作業工程や商品の価値を理解し、自信を持って業務に取り組めることを目指している。
撮影協力:ミアクチーナ湘南辻堂駅前店
<募集要項>
申込期間:第1回(春)4月1日〜5月31日、第2回(秋)10月1日〜11月30日
(期間内消印有効)

受講資格:主に惣菜の販売に従事する方が対象だが、特に資格は定めていない。
 

デリカアドバイザー養成研修  http://www.nsouzai-kyoukai.or.jp/training/da/

 

ホームミールマイスター

 食の知識・技術を食の教科書としてまとめ、日本の食の現状を知り、食卓の豊かさ、培われてきた文化、マナー、安全な食品の見分け方等の見識を学ぶ資格。学んだ知識を試す機会として資格試験を実施し、合格者を「ホームミールマイスター」として認定する。
  「食べること=生きること」との観点から、今日の食事はどんな食材を使ってどのように作られたか、健康な食事とは、豊かな栄養とは何かなど、食に関する基礎知識をインターネットで学ぶことができる。教科書は9つのテーマ、100項目と食に関する知識が盛りだくさんとなっている。

 

 

ホームミールマイスター http://www.nsouzai-kyoukai.or.jp/training/hmmpage/

協会の取組み

<惣菜白書の発刊>

 
2022年6月1日より、「2022年版惣菜白書」発売中
 
 日本惣菜協会では、昭和55年より惣菜に関する調査研究を開始し、「惣菜白書」として市場データの発表を行っている。中食・惣菜が生活者の食生活に欠かせない社会的なインフラとして成長してきた過程と、業界の現状、生活者ニーズを広く調査し、多くの食品企業・行官界・マスコミにおいても資料として活用されている。

 

 <HACCP認定>
 
 日本惣菜協会では、惣菜・弁当や野菜加工などを製造する事業者への新たな支援事業として、2007年から「惣菜製造管理認定事業(JmHACCP)」を行っている。JmHACCPは、惣菜・弁当や野菜加工などの製造工程において、食品に起因する衛生上の危害の発生防止と適正な品質の確保を図るため、①コーデックスの7原則に基づいた衛生管理の適切な運用、②HACCP運用を効果的・効率的に行うための一般衛生管理の実施の2点を主要なポイントとして検査及び審査を行う。
 2018年に食品衛生法が改正され「HACCP制度化」が経過措置期限付きで成立、2021年6月にはその経過措置期間が終了し、すべての食品等事業者が「HACCPに沿った衛生管理」を行わなければならなくなることから、JmHACCPへの問合せは増加している。

 

<認定の流れ>

協会概要

名称 一般社団法人 日本惣菜協会
所在地

102-0093 東京都千代田区平河町1-3-13 ヒューリック平河町ビル2F

電話番号

03-6272-8515

ホームページ http://www.nsouzai-kyoukai.or.jp/
創立 1977年5月
設立 1979年5月 社団法人設立認可
2013年4月 一般社団法人に移行(内閣府許可)
会長 平井浩一郎
会員数 会員   357社
賛助会員 232社
協力会員  41社
   (2021年1月1日現在)
支部 8支部
(北海道、東北、関東、北陸、東海、関西、中国四国、九州)
 
 
 

第44回2022年度定時総会を開催

平井会長
記念講演
平井浩一郎会長が再任 懇親会に430名参加 
 一般社団法人日本惣菜協会(平井浩一郎会長)は5月25日、第44回2022年度定時総会を開催した。新型コロナウイルス感染症拡大により2019年1月の開催以降、懇親会の開催は見合わせていたが、コロナ禍での初めての実施となる懇親会には、来賓、業界関係者、会員企業など430名が参加した。また定時総会に合わせて、優良社員表彰式、記念講演も開催された。
 定時総会は、東京都千代田区の東京會舘にて開催、議決権を有する会員の過半数(委任状を含む)の参加により成立した。来賓として、農林水産省大臣官房新事業食品産業部外食食文化課長の須永新平氏が祝辞を述べた。
 今回は役員改選期となり、定時総会および、その後に開催した理事会において、会長には、熊本県の株式会社ヒライ代表取締役社長の平井浩一郎氏が再任された。新役員として2名(理事:わらべや日洋ホールディングス株式会社代表取締役会長 大友啓行氏、監事:税理士法人ウィズ 税理士 橋本秀明氏)が就任するなど、新役員人事が決まった。
 総会終了後、3年ぶりの開催となる「2022年優良社員表彰式」では、特別功績者2名、功績者28名、永年勤続者89名、合計119名が受賞した。
 懇親会では平井会長が開会挨拶。「2021年の惣菜市場規模が2年ぶりに回復し10兆円規模へと回復した一方で、ウクライナ情勢の影響による様々な原材料の高騰や代替調達先の探索などの喫緊の課題もある。労働力不足は深刻で、現在AI・ロボット化の推進に着手したところだが、これからが一番大切。是非この試みを成功させて、皆様のお悩みを少しでも解決できればと考えている」と述べた。
 来賓祝辞では、農林水産大臣の金子原二郎氏の祝辞を水野政義大臣官房総括審議官が代読。新入会員紹介の後、新入会員を代表してデリカサラダボーイ株式会社代表締役社長の竹内信夫氏が挨拶した。
 業界代表挨拶・乾杯は、ヤマサ醤油株式会社代表取締役会長の濱口道雄氏が務め開宴。日本惣菜協会副会長の今里有利氏の中締めにより懇親会は閉会した。
 なお記念講演では、東京大学大学院工学系研究科人工物工学研究センター技術経営戦略学専攻教授の松尾豊氏による「社会・産業の飛躍的発展と、人工知能活用の未来~DXの本質はこれだ!~」と題したセミナーが行われ、350人が聴講した。
【2022(令和4)年6月1日第5095号4面】

「2022年版惣菜白書」6月1日に発刊

惣菜市場規模3%増
 一般社団法人日本惣菜協会(平井浩一郎会長)は、中食・惣菜業界の国内市場をまとめた「2022年版惣菜白書」を6月1日に発刊する。今回の調査結果(調査対象期間:2021年1月~12月)から算出した2021年の惣菜市場規模は、前年対比103・0%の10兆1149億円となり、コロナ禍の影響を受けて、11年ぶりに前年を下回った昨年からは回復したものの、2019年対比では98%にとどまった。
 業態別では、「CVS」が前年比101・6%の3兆2015億円、「食料品スーパー」が106・6%の2兆9470億円、「惣菜専門店」が100・5%の2兆7472億円で、この3業態合計で88・0%を占める。その他の業態は、「総合スーパー」が103・1%の9075億円、「百貨店」が106・7%の3117億円であり、全業態が前年を上回った。
 業態別構成比の動向では、「食料品スーパー」が1・0ポイント増で29・1%、「百貨店」が0・1ポイント増で3・1%にそれぞれシェアが増加。一方で、「惣菜専門店」は0・6ポイント減の27・2%、「CVS」は0・4ポイント減の31・7%とシェアが減少している。「総合スーパー」は2020年同の9・0%のシェアとなった。
【2022(令和4)年6月1日第5095号1面】

『惣菜和英辞典』を作成

英語表記ガイドブック『惣菜和英辞典』
主要な惣菜メニューを英訳した
約600品目の英訳メニュー名掲載
 日本惣菜協会は5月25日、惣菜商品・メニュー名の英語表記ガイドブックとなる『惣菜和英辞典~ようこそ!これが日本のSOUZAIです~』(以下、『惣菜和英辞典)を作成し、発表した。会員企業のみならず、広く多くの事業者に活用してもらうために、協会ホームページから全編を無料でダウンロードすることができるようにした。
 完成した『惣菜和英辞典』は、①惣菜辞典、②英訳メニュー名、③アレルギーや宗教上の戒律にかかわる主な食材のイラスト集の3つのパートに分かれている。①惣菜辞典は、代表的な惣菜から約80品目を取り上げ、由来や基本材料・調理法などを簡単に説明しており、日本に住む外国人や外国人技能実習生、日本人の惣菜従事者が読んでも参考になる内容である。
 ②英訳メニュー名では、主要な惣菜メニューから約600品目を取り上げ、温惣菜、冷惣菜、調理麺、お弁当・ご飯、寿司、その他用語集のカテゴリー別に掲載した。惣菜販売事業者には、『惣菜和英辞典』を活用し積極的に商品ラベルや商品POPに英語名を併記してもらえるよう、協会から普及推進していく。
【取組の背景】
 協会では、以前から会員企業より、惣菜商品・メニュー名の英語表記の指針となるものを協会主導で作成して欲しいとの要望があった。現在は、コロナ禍でインバウンドは大幅に減少しているものの、2019年には年間3188万人に達したと言われている。
 訪日外国人の楽しみといえば「日本食」は欠かせないものであるが、レストランやホテルでの食事にとどまらず、普段から食べている弁当や惣菜を、もっと気軽に購入してほしい。しかしながら現在では、まだ商品ラベルへの英語表記は大手スーパーマーケットやコンビニエンスストアにとどまり、外国人観光客にとっては購入の際に躊躇することも多いという。
 アフターコロナのインバウンド回復に向けて、惣菜商品・メニュー名の英語表記を前もって整備しておくことは大変有意義であり、外国人との交流や日本文化の発信、また惣菜業界に資するという観点から、協会では、2021年より、検討ワーキンググループを組織し、惣菜商品・メニュー名の英語表記ガイドブックの作成を開始した。
 また、『惣菜和英辞典』の意義としては、訪日外国人の購入に限らず、海外への日本食の普及にも主眼を置いている。海外進出した惣菜メーカーが現地の言語で商品説明を記す際など、輸出入のビジネスにも役立ててもらうことを想定している。
 さらに日本の惣菜は和惣菜ばかりでなく、洋惣菜や中華惣菜などバラエティーが豊富であり、海外のメニューを日本流にアレンジするのも日本の食文化の特徴なので、これら多彩なメニューを英語表記することは、日本の惣菜を外国の人々へ広めることに資すると考えている。
 家庭料理の代表的メニューであった「きんぴら」や「ぬた」などの和惣菜の担い手は、今や惣菜の製造・販売を行う事業者に移り変わっており、惣菜製造業・販売業は日本の食文化を支える重要な存在といえる。 『惣菜和英辞典』は、今後も継続してメニュー数を増やして改定版を発行していく予定。多くの事業者に活用してもらい、意見を反映していくことで、よい利便性の高いものになるよう改良を重ねていく予定だ。
【2022(令和4)年6月1日第5095号4面】

「惣菜管理士」30周年 記念インタビュー

一般社団法人日本惣菜協会 専務理事 清水 誠三氏

【第1回】惣菜製造業のAI・ロボット化 日本が誇る惣菜文化を未来へ
 一般社団法人日本惣菜協会(平井浩一郎会長、東京都千代田区)では「惣菜管理士資格試験制度」が今年7月に創設30周年を迎える。それを記念して、本紙では、「惣菜管理士30周年記念インタビュー」として3回シリーズで、同協会の清水誠三専務理事にお話を伺う。第1回目のテーマは「惣菜製造業のAI・ロボット化」。日本惣菜協会では、2021年9月に、経済産業省が推進する「令和3年度革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」に事業の代表として採択され、15社の協力企業とともに、ロボット・AI・量子コンピューターの現場導入に取り組んでいる。清水専務理事は、将来的にロボット1台あたりの価格を下げることにより、惣菜業界に広くロボットを普及し、人手不足などの課題を解決することで、日本の惣菜文化を未来に繋いでいくビジョンを語った。
(藤井大碁)
◇    ◇
 ーロボット事業を実施することになった背景。
 「2020年に協会会員向けに実態調査を行ったところ約250社から回答が得られ、惣菜業界が対処すべき課題が浮かび上がった。労働人口の減少、見込み生産によるロスの発生、外国人や高齢者中心の労働環境など、その課題は様々で、マーケットは伸長しているものの、課題も多いのが現在の惣菜製造業ということが明らかになった。惣菜製造業は労働集約型であり、人材確保に苦慮しているため、デジタル化を推進することによりこうした課題を解決していこうという流れの中、AI・ロボット化推進に向けた事業を行うことになった」
 ー経済産業省と連携したプロジェクトがスタートしている。
 「2020年度に、ロボットが稼働しやすい環境、〝ロボットフレンドリー(ロボフレ)な環境〟の実現にあたり組成された予算事業『革新的ロボット研究開発等基盤構築事業』の食品分野の分科会(食品TC)に協会が参画させて頂き、活動を行ってきた。2年目に現状の課題について発表を行ったところ、公平性が担保でき、業界全体に影響力が出てくるということで、2021年度より、協会が補助事業の幹事を務めることになった。現在、惣菜盛付ロボットシステムの開発、量子コンピューターによる惣菜作業者シフト計算の実用化開発などを進めている。日立製作所やキユーピーで活躍した技術者の荻野武氏がAI・ロボット推進イノベーション担当フェローとして協会に加入し、プロジェクトの陣頭指揮を執っている。荻野氏が提唱する『One for all, All for one』や『利他の心』という理念の下、食品TCに加入する様々なメーカーが志を一つにして、業界貢献のために取り組んでくれている」
 ー具体的にどのような作業をロボットが行うのか。
 「国内で食品製造業に従事している方は130~150万人とされているが、その中で盛付に従事している方は約半分の60万人に及ぶ。これをなんとかしていきたいと考え、2種類の盛付ロボットが既に4社(マックスバリュ東海、ヒライ、イチビキ、藤本食品)の現場にテスト導入されている。ロボットは、一般的に、導入される現場に応じてカスタマイズする必要がある。だが、そうすると2000万円を超えるような高額なものになってしまい、とても中小の惣菜企業が導入できるような価格には収まらない。これを今回参画している15社が共同開発し、またロボフレな環境を整えることで標準化し、ロボットの販売量を増やすことで価格を下げ、中小企業が無理なく導入できるような価格でロボットを供給することを目指している。今回は経済産業省の補助事業なので、協会や惣菜業界だけが恩恵を受けるだけではダメだと思っており、惣菜業界以外の食品メーカー様、漬物メーカー様でも使えるようであれば、どんどん使って頂きたい。それにより受注台数が増えれば、ロボットの価格が下がっていく。最終的には、1台500万円でロボットを販売することが目標だ。補助事業の期間は5年間なので、あと3年以内に食品業界に広く導入できるよう取り組んでいく」
 ー量子コンピューターによるシフト計算。
 「もう一つの補助事業が、量子コンピューターによるシフト計算だ。複雑な従業員のシフト計算は多くの業界にとって悩みの種になっている。数百人規模のシフトの最適化を現存のコンピューターで行えば、数十年、数百年かかるものが、量子コンピューターであればわずか数分でできる。シフト計算は現在5社が導入している。またそれに付随して、何をどれだけ生産するべきかという需要予測のシステム開発にも取り組んでいる。需要予測は様々な業界のデータを取り入れ、どこでも使えるシステムを目指しており、実用化できれば食品ロス削減にも大きく貢献できるものと考えている。その他にも、中小企業庁のものづくり補助金事業を活用し、協会会員企業30社を対象に課題解決を支援する取組も並行して行っており、工場をデジタルで分析して効率化を図る〝デジタルツイン〟の運用などもスタートしている」
 ーロボット導入の課題。
 「日本人の美的感覚は研ぎ澄まされており、惣菜や弁当の盛付にも一定の美しさが求められている。だが、現在のロボットの盛付は残念ながらそこまでのレベルには達していない。それがエシカル消費の浸透などでどこまで許容してもらえるようになるか。ロボットの盛付のレベルも今後上昇していくと思うので、どこかで合致点が見つかることを期待している。またヒライでは、ロボットが盛付しやすい大振りな具材を詰めた〝ロボフレ弁当〟を開発した。今の弁当がそのままロボット化されるイメージではなく、まったく違った形でイノベーションが起き、ロボフレ弁当のようにロボットが簡単に盛付できる弁当が一気に普及するというイメージもある。もう一つの課題が、盛付のスピード。現在は安全基準が厳しく盛付スピードを上げることができない。生産性に合うスピードにどこまで追いついていけるかが課題となる」
 ーロボット導入には、ロボフレの考え方が重要とされる。
 「消費者の意識改革も大切だが、流通関係においても、番重や容器の規格を統一化することができれば一気にロボフレな環境が整う。惣菜の競争領域は、味や栄養分などの商品開発に絞り、それ以外の領域は、協調領域としていくことができれば、効率化が進み、環境にも優しく、SDGsの推進にも繋がる」
 ー惣菜製造業の理想的な未来。
 「AI・ロボット化によるメリットは、人手不足解消だけでなく、作業環境の改善や惣菜業界のイメージアップにも及ぶ。理想的な未来像は、ロボットと人が共存する製造現場で、揚げ物など危険が伴う調理場にはロボット、繊細な職人技が求められる調理場には人というような融合がベストではないか。ロボット化を推進し、惣菜業界の課題を解決することで、日本が誇る素晴らしいお惣菜の食文化を未来に繋いでいくことが最大の目標だ」
【2022(令和4)年5月21日第5094号3面】

<紙面アーカイブ>

2021年12月21日号2面

2021年10月11日号2面

2021年8月1日号9面

2021年8月1日号9面 広告

2021年6月1日号3面

2021年5月21日号1面

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