本文へ移動

ぬか・漬物の素 業界活動 2022

5月16日号漬物の素特集 会長に聞く

日本いりぬか工業会  会長 足立昇司氏
ぬか漬床はSDGsに貢献 地道な情報発信を続ける
3月の総会で日本いりぬか工業会の会長に就任した足立昇司氏(株式会社伊勢惣専務取締役)にインタビュー。会の活動に向けて抱負を聞いた。足立会長は「ぬか床はSDGsの活動に貢献できる存在」と語り、情報発信の重要性を強調した。(千葉友寛)
◇   ◇
 ‐3月の総会で新会長に就任した。
 「諸先輩方のご指導、ご鞭撻をいただきながら事業を進めていきたいと考えている。どのような活動をやっていくのか考えていることもあるが、コロナの影響で今後の動きが読めない部分も多分にあるので、まずは総会で承認された議案を着実に進めていきたい」

 ‐事業の具体的な内容について。
 「令和4年度の事業計画は、①関連省庁との関係強化、行政情報及び対応。②いりぬか製品の啓発及び消費者への普及促進活動の推進。③会員の事業に関する知識及び情報の提供。④関係団体との連絡協調。⑤工業会加入促進。⑥分科会(委員会)の設立による新組織体制の構築。⑦その他、全員参加型の工業会としていくことが確認され、具体的な分科会の内容などを協議していく。昨年まではコロナの影響で会の活動は休止状態だった。会の活動としては今年から再スタートになる」

 ‐7年前に5月8日を「ぬか漬の日」に制定した。
 「ぬか漬の普及を目的にぬか漬の日を制定した。それから2年はイベントを開催したが、その後は途絶えてしまっている。今年は事業計画に組み込めなかったので、来年は消費者を巻き込んだ活動を実施したいと考えている。また、会でぬか漬をPRするプロモーション動画を作ったのだが、現在は見られなくなっている。動画にはストーリーがあって、ぬか漬とは?というところから、ぬか漬の漬け方など、一連の流れを映像で紹介する内容だったのだが、まだ途中までしか作ることができていないまま止まってしまっている。それも復活させてストーリーを完結させたいと思っている」

 ‐動画などを通して消費者に伝えたいことは。
 「ここ数年、ぬか漬がブームになっている感もあるが、まだまだ知らない人やぬか漬をやったことがない人も多い。使い方が分からないと、いりぬかを購入してもそこで終わってしまう。これは私が考えていることだが、会に加盟している企業の商品に動画のQRコードがあれば携帯で動画を見ながらぬか漬を作ることができる。これを1社でやるとコスト負担なども大きいので、会としてやれれば良いと思っている」

 ‐ぬか床は食品ロス削減にも貢献できる。
 「米ぬかの有効活用や残った野菜を捨てることなくぬか漬にして食べられること、発酵食品として健康に寄与できることなど、SDGsの活動に貢献できる存在だということを訴えていくことも必要だ。ありがたいことにぬか床やぬか漬がメディアで紹介される機会が増えているが、情報発信を続けていかないと取り上げられなくなる。ぬか床にはまだまだ注目される要素があり、やれることもたくさんあると思う。これからも地道な情報発信を続けていきたい」
 【2022(令和4)年5月16日第5093号4面】
株式会社食料新聞社
〒111-0053
東京都台東区浅草橋5-9-4 MSビル2F

TEL.03-5835-4919(ショクイク)
FAX.03-5835-4921
・食料新聞の発行
・広報、宣伝サービス
・書籍の出版
TOPへ戻る