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漬物WOMAN 2023

漬物WOMAN2023

有限会社信濃食品 開発チーム 伊藤隆子氏

漬物は“究極のサラダ”
地域資源活かし「ビーツ漬」開発
 有限会社信濃食品では8月より新商品「ビーツ漬」を発売する。開発を担当した伊藤隆子氏は元デザイナーという異色の経歴を生かし、味わいの面だけでなく、パッケージデザインについても自ら手掛けている。伊藤氏に「ビーツ漬」を開発したきっかけや今後の目標、漬物の魅力についてインタビューした。(藤井大碁)
‐これまでの経歴。
 「東京町田市で生まれ、多摩美術大学のデザイン科を卒業後、東京や横浜のデザイン会社で働いた。食べることが好きすぎて、死ぬ前に一度、食品業界に携わってみたいという強い思いがあり、神奈川県内にある自然食品の製造や卸売を行う会社へ転職した。その会社で様々な食の知識を身に付ける中で、コンサル的な仕事ができないか模索していた。地方移住に興味があったこともあり、2017年に南信州・売木村へ移住、地域おこし協力隊として農業生産法人の漬物部門で働き始めたことが長野と漬物に関わるきっかけとなった。その後、飯田市とのご縁を頂き、今年4月に商品開発担当として信濃食品と契約した。現在は、南信州・飯田産業センターでコーディネーターとして働きながら、週2日、信濃食品で業務にあたっている」
‐「ビーツ漬」開発の経緯。
 「飯田市山本地区のビーツ農家と、産業センターの展示会がきっかけで知り合った。ビーツは栄養価が非常に高いスーパーフード。この素晴らしい地域資源を活かさない手はないと考え、さっそく『ビーツ漬』の開発にあたった。ビーツは西洋野菜なのでピクルスのイメージが強かったが、様々な味付けを試作する中で、意外にも和風の味付けの相性が良いことが分かった。ビーツ特有の土臭さや甘みに鰹だしが良く合う。これは新鮮な驚きだった」
‐6月に開催された秋本食品の展示会でも好評だった。 
 「珍しい漬物なのでたくさんの方に興味を持って頂いた。『土臭さが苦手』という方もいれば、『この漬物は絶品だから』と他の人に薦めてくださる方もいた。ビーツという食材は日本人にまだ馴染みがないので、賛否両論が分かれるのを想定して開発した。美味しいだけでなく、ポリフェノール、鉄、葉酸など豊富な栄養素も含まれているので、是非『ビーツ漬』を食べて頂きたい」
‐今後の目標。
 「ヒット商品を作ることがミッションだ。また、それを通じて漬物など野菜を食べる食文化へ貢献していきたい。漬物は個人的には“究極のサラダ”だと思っている。生野菜は陰陽五行の考え方によると身体を冷やす食べ物だが、塩漬けにすることで、身体を温める食べ物になる。長野県では漬物文化が生活に溶け込んでおり、寒い冬に身体を冷やさない生野菜の摂り方として理にかなっている。それを自然にやっていた昔の人はすごいと思う。そして、その習慣を絶やさないようにするため、日常の中で若い世代にも漬物を口にしてもらえるような商品を作っていきたい」
【2023(令和5)年7月21日第5135号14面】

信濃食品


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