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記者のオススメ!2023

2023年12月21日号・第5148号

小えび甘露煮
わかさぎ飴煮
生姜の佃煮
「小えび甘露煮」が農水大臣賞
 小沼水産株式会社(小沼和幸社長、茨城県かすみがうら市)では、令和5年度茨城県水産製品品評会において「小えび甘露煮」が最高賞である農林水産大臣賞に輝いた。
 「小えび甘露煮」は、同社の前浜に上がった霞ヶ浦産の川エビ(テナガエビ)を水揚げしてからすぐに生きたまま釜で炊き上げた商品。抜群の鮮度を誇り、その外観はルビーのように赤く美しい輝きを放つ。
 サクサクと歯切れ良い食感を持ち、噛み締めるとエビの旨味と甘みが口いっぱいに広がる。調味料は醤油、砂糖、水飴のみ。素材の味わいを生かすため、できる限りシンプルに、甘さを抑えて炊き上げている。素材の鮮度の良さがあってこその川エビ(テナガエビ)の繊細な味わいと外観の美しさは、産地である霞ヶ浦の加工メーカーだからこそ生み出せるものだ。
 品評会では、「漁業者と築いてきた信頼関係を活かし、水揚げ後に直ちに集荷、加工する体制を整え、最高の鮮度を保っている。さらに、味はもちろん見た目にも鮮やか、艶やかで美しく、特に目を引く一品に仕上げられている」という審査委員長からの講評と共に最高の評価を受けた。
 小沼社長は「地元でとれる食材を使用した商品で農水大臣賞を受賞できたことが非常に嬉しい。この受賞を機に、霞ヶ浦産川エビの美味しさをたくさんの方に知ってもらえるようPRしていきたい」と話す。
 同社では「わかさぎ飴煮」も売れ筋商品となっている。ワカサギ取扱量で国内トップクラスを誇る同社が、鮮度や身質、サイズ、脂乗り等で厳選したワカサギを使用。甘さを抑えたシンプルな味付けで惣菜風に仕上げている。一度焼き上げてから甘辛く炊かれたワカサギは柔らかく、口の中に入れるとホロホロとほどけていく。
 また近年人気を集めているのが「生姜の佃煮」。生姜を千切りにカットし、白ごまを加え、甘辛く炊き上げた商品。生姜の風味が強く、シャキシャキとした歯切れの良い食感と共に爽やかな辛味が口の中に広がる。
 なお同社は、ワカサギ、川エビ、小女子、シラウオ、昆布、ハゼ、フナ、モロコ、貝類など豊富な水産原料を取扱っており、淡水魚のエキスパートとしても知られている。
【2023(令和5)年12月21日第5148号4面】

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2023年12月1日号・第5147号

梅ふれいく しそ風
梅ふれいく 白干し
フレーク状の梅干しで用途が拡大
新発売「梅ふれいく」
 株式会社芝田商店(芝田和明社長、和歌山県田辺市上芳養)は、創業から今日に至るまで、一粒一粒に真心を込めた製品作りを守り続けている。
 主力製品は「紀州うす塩味梅」、「紀州蜂蜜梅」、「紀州しそ漬梅」、「紀州かつお梅」など、至高の逸品を取り揃えている。銘品、こだわりの商品のみならず、一般流通商品、進物品ともラインナップは充実している。自家梅園ならではの厳選素材と伝統の技術で、時代を超えた最高級の味わいを持つ梅干を製造、そして全国に送り出している。
 同社では冷凍粉砕加工梅干「梅ふれいく しそ風」と「梅ふれいく 白干し」を新発売。同商品は種を取った梅干しを瞬間冷凍して粉砕することで、梅干し本来の食感や栄養素がそのまま残っている。それを1~5㎜サイズのフレークのような粒状にすることで、梅干しを料理にサッとふりかけたり、使う分だけの量を使用できるなど、今までできなかった新たな梅干しの活用方法が生まれた。
 食べた時の「しっとりさ」と使う際の「ほぐれやさ」を両立させるため、梅干しの水分に注目。試行錯誤を繰り返し、通常の梅干しから半分程度の水分を抜くことでしっとりと美味しく、旨味も通常の梅干しと比べ約1・6倍に凝縮。果肉の偏りが少なく、食べたいだけ食べられる「梅ふれいく」が完成した。
 フリーズドライ製法と違い、練っている梅肉のような果肉が均一化された違和感や乾燥させた商品のようにサクッとならず梅干しの食感が楽しめる。汁物に入れても梅の風味が簡単に広がり、潰れずに美観を損ねることもない。また、料理にかけるだけで簡単に梅風味のメニューを作れる。
 従来の梅干しの食べ方とは異なる使い方ができる。梅干しが1粒だと多いという人は、ふりかけのようにして量を調整することが可能。おにぎりや混ぜご飯に利用すると、普通の梅肉とは違い、梅の旨味が全体に均一に広がり、見た目も良く仕上がる。また、お湯やお酒に入れれば、すぐに味が広がり、にごりも少ないので綺麗で美味しい梅のドリンクが簡単に作れる。
 「梅ふれいく しそ風」と「梅ふれいく 白干し」の内容量は70gで賞味期限は290日。
【2023(令和5)年12月1日第5147号3面】

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2023年11月21日号・第5146号

やみつき広島菜キムチ「ひろき」
やみつき広島菜キムチ「ひろき」
 株式会社カトー食品(加藤雅之社長、広島市西区)は、広島産素材を活用した浅漬を得意とし、他社との差別化を図っている。今年は新たに広島菜キムチの「やみつき広島菜キムチ『ひろき』」を発売した。
 同商品はがごめ昆布のねばりを効かせたトロリとした食感の、ご飯に乗せて食べたいキムチだ。
 味わいは2種類の辛みの相乗効果で「やみつき」を冠するにふさわしいもの。広島菜はわさびに似た成分を持っていて、口に入れた瞬間はツンと鼻に抜ける辛みを感じる。その後から、唐辛子やにんにく、ごま油の利いたキムチの辛みが追いかけてくる。
 がごめ昆布はその刺激感を和らげる役割も果たし、ちょっと辛いけどご飯にたっぷり乗せたくなる、という絶妙な味わいを生み出している。
 商品のネーミングについて加藤周一専務は、「広島菜のキムチということを一発で伝えられるだけでなく、家族・友人や、広島東洋カープの選手を連想して親しみを持っていただく方もいる。いろいろな角度から広島菜に興味を持っていただける商品になった」と笑顔を見せる。
 昨年発売した、わさびの香りをより生かした商品「やみつき広島菜昆布わさび風味」とともに、広島菜の新しい利用方法として注目が集まっている。
 広島菜に並ぶ特産品のレモンを使った商品も人気。「広島レモン パリパリ甘酢大根」は、糖絞りで歯切れよく漬け込んだ大根に、同じく砂糖漬したレモンを加えた。
 漬物に使う柑橘系といえば柚子やすだちが主流だが、広島という地域特性を生かしたレモン味で差別化を図っている。
【2023(令和5)年11月21日第5146号6面】

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カトー食品 https://kato-shokuhin.com/

2023年11月11日・第5145号

ばっちゃまの発酵きゅうり漬 みそ味
ばっちゃまの発酵きゅうり漬 みそ味
 九州農産株式会社(梅元寿敏社長、宮崎県東諸県郡国富町)は、東海漬物グループの沢庵メーカーとして著名だが、今年から新たに「ばっちゃまの発酵きゅうり漬 みそ味」を発売した。
 味噌は、みそ漬たくあんの漬込み液を使用している。九州風の甘みがある味噌が、たくあんを漬け込んで冷蔵熟成させているうちにその旨味を増し、独特な風味を生み出し、きゅうりによく合う。パッケージ裏面でも「たくあん屋が作った」と訴求している。
 きゅうりは九州産の、青果用品種のうち規格外品や余剰分を引き取って使用する。漬物用品種と比べると、漬け込んだ際に柔らかく仕上がる。「パリっ」ではなく「トロっ」とした食感の中から味噌の旨味が溢れてきて、ご飯のお供によく合う。
 商品名のとおり熟成発酵した味噌で漬け込んでいることから、全日本漬物協同組合より「発酵漬物」に認定も受けている。また調味液やきゅうりの廃棄を減らすことにも繋がっており、健康にも、環境にも優しい商品だ。
 梅元社長は「製造時期のピークを沢庵とずらせて、未活用資源を活かせる商品。当社初のきゅうり漬への挑戦であり、今後の改善や横展開も進めていきたい」と話す。
 たくあん製品では、フードカップ入りのスライス沢庵シリーズの「本漬沢庵甘口」「九州沢庵・干し沢庵しそ味2点盛り」の2アイテムが好評を博している。
 たくあん製品は塩押しが主力であるため、九州外で大根原料が不足している昨今、同社に多くの注文が寄せられている。
 大根原料確保は今後ますます難しくなるとの見通しから、同社は独自の取組を進めている。農家の負担軽減を目的に業界に先駆けてハーベスタ(収穫機)を導入。フレコンによる収穫を認め、農家が行っていた選別作業を自社で行うなど、業界内でも注目されている。
 また製造面でも主要工程の機械化を進める。コスト節減、雇用難への対応、衛生面の向上、従業員の安全、人的ミスの防止など様々なメリットを見込んでおり、重要な課題として検討している。
【2023(令和5)年11月11日第5145号6面】


食料新聞電子版 九州うまかモン

2023年11月1日・第5144号

京都のやさしいゆず大根
京都のやさしい柴漬け
京都のやさしい刻みすぐき
柴常 添加物不使用、常温90日の漬物
 株式会社柴常(柴垣勝巳社長、京都市南区)は、添加物不使用で、常温保存90日を実現した「京都のやさしい漬物シリーズ」から、新たに『ゆず大根』を発売した。
 『刻みすぐき』、『柴漬け』と合わせて3つがラインナップされる。生協や高質スーパーなどで引き合いが増えている。
 『ゆず大根』は干し大根を厚めにカットしてやわらかく漬け上げていて、醤油風味の中からゆずが香る。関西の郷土料理の、沢庵を煮物にした「ぜいたく煮」を思い出させるような、惣菜感覚の漬物だ。
 『柴漬け』は胡瓜、生姜、茗荷を紫蘇と醤油の香り豊かな柴漬けに仕上げている。ややあっさりした味わいと柔らかな食感が特徴で、パリパリ食感のしば漬とはまた違った魅力がある。
 『刻みすぐき』は、調味は最小限にして、すぐき本来の乳酸発酵により生まれた酸味と旨味が楽しめる。漬物好きも満足できる味わいだ。
ゆず大根原材料
しば漬け原材料
刻みすぐき原材料
 添加物不使用で長い賞味期限を実現できたのは塩分、糖度、水分含有率、殺菌方法など長年の研究成果の賜物だ。柴垣社長は「当社は日本惣菜協会に加盟している。漬物だけでなく他分野の知見を取り入れながら、自らも実験を繰り返してきたことが成果に繋がっている」と明かす。また「添加物不使用としたことで、温めた際の戻り臭が出ないため弁当の付け合わせにも適している。業務用での出荷も視野に入る」と説明した。
【2023(令和5)年11月1日第5144号6面】

2023年10月21日・第5143号

ほたてと昆布と生姜の佃煮
鈴木食品 「ほたてと昆布と生姜の佃煮」新発売
 鈴木食品有限会社(鈴木英一郎社長、愛知県海部郡蟹江町)は、愛知県西部の尾張地方に位置。水郷の街として知られる「蟹江」で、伝統ある郷土の味わいを守り続けている。
 同社では「ほたてと昆布と生姜の佃煮」、「くるみ甘露煮えびまぶし」の2品を新発売した。
 「ほたてと昆布と生姜の佃煮」は、国産ほたてと国産昆布を炊き合わせ、生姜の千切りを加えた商品。ふっくらと炊き上げられたほたてに、昆布の旨味が合わさり、ご飯のおかずにピッタリな仕上がり。爽やかな生姜の風味が心地良く、ほたての身のプリプリした食感、ほたて紐のコリコリ食感の組み合わせもたまらない。
 混ぜご飯やおにぎりの具材、お好みでねぎや胡麻を乗せてお茶漬けとして楽しむのもオススメだ。
くるみ甘露煮えびまぶし
 「くるみ甘露煮えびまぶし」は、カリフォルニア産くるみ甘露煮に、国産アミエビをまぶした商品。一般的な「えびくるみ」とは異なり、アミエビを使用しているため、くるみと良く合わさっているのが特長。くるみとアミエビの香ばしさが混ざり合い、ご飯やお酒のおつまみに最適な仕上がりとなっている。
 同社は地域の味わいを守り、伝統的な「尾張の佃煮」の伝承に力を入れる。味を決める調味料も地元の醸造メーカーのコクのあるものを主に利用し、熟練の職人が丁寧に炊き上げている。
【2023(令和5)年10月21日第5143号4面】

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鈴木食品 HP
http://www.suzukif.com/

2023年10月11日・第5142号

イカ昆布まみれ 昆布だし胡瓜
柚子まみれ 柚子ジュレ白菜漬
生搾りゆず大根
「イカ昆布まみれ 昆布だし胡瓜」など秋冬向け3品を新発売
 小倉協同物産株式会社(江藤智隆社長、福岡県北九州市小倉北区)は、農産物加工品の製造及び販売のほか総合食品の卸売業務も手掛け、九州内の主要スーパーへのベンダー業でもトップクラスである。
 同社では、秋冬向けの浅漬新商品として「まみれシリーズ」2品と、期間限定の1品を発売する。
 「まみれシリーズ」は、次の2アイテム。
 ▼「柚子まみれ 柚子ジュレ白菜漬」(120g)
 国産のゆず果汁・ゆず皮たっぷりのジュレで、ゆずの旨味を感じる白菜漬に仕上げた。
 ▼「イカ昆布まみれ 昆布だし胡瓜」(70g)
 イカと昆布をたっぷり使用し、ダシ感を強調した甘口醤油ベースに仕上げた。
 期間限定(9月~2月)の1アイテムは次の通り。
 ▼「生搾りゆず大根」(120g)
 大分県院内町産の搾りたて(同社基準の〝生搾り〟定義)のゆず果汁とゆず皮を使用している。加熱や濃縮は一切しておらず、国産大根を同社独自の糖絞り製法にて漬込み、爽やかなゆずの風味と旨味を感じる商品に仕上げた。
 その他、同社の浅漬売れ筋商材には「ゆず大根」と、姉妹品の「りんご大根」がある。
 他社が真似できない浅漬糖絞り製法により、下漬けの食感と味にこだわりを持っている。「ゆず大根」は厳選された大根にゆず皮を加えて香りを引き出し、大根と相性の合う甘酢漬で仕上げた。
 姉妹品の「りんご大根」は、りんご果汁、りんご酢をベースに飽きのこない味に仕上げ、「ほのかなりんごの味」にこだわった。
【2023(令和5)年10月11日第5142号2面】


小倉協同物産 HP
https://www.wassyoi.jp/

2023年10月1日・第5141号

丼にかけたい!海苔めかぶ
「丼にかけたい!海苔めかぶ」など新発売
 海藻の総合メーカー、カネリョウ海藻株式会社(髙木良樹社長、熊本県宇土市)は、「丼にかけたい!海苔めかぶ」「瀬戸内海産ばら海苔」「ぶっかけかつおのり」の3品を新発売した。
 同社調べでは、めかぶと海苔はどちらも夏に需要が高まることが分かっている。また、同社ではより多くの消費者に海藻を手軽に摂ってもらいたいとの思いから、食材に「かける」タイプのもずくなど、海藻の魅力を新発見できる商品を発売してきた。
 「丼にかけたい!海苔めかぶ」は、海藻売場ではなく、まぐろ等の刺身売り場で販売することで、めかぶの粘りや海苔の風味が、マグロ、サーモンなどの海鮮丼の味わいを引き立たせると同時に、手軽に海藻を摂れる商品となっている。
▼内容量:30g×3パック▼参考小売価格:198円~238円(税抜)▼販売エリア:全国大手量販店
「瀬戸内海産ばら海苔」㊧と「ぶっかけかつおのり」
 「瀬戸内海産ばら海苔」は、濃い黒色でしっかりとした食感が特徴の瀬戸内海産海苔を使用。色・味・香り、全て質の良い原料を使用している。出荷直前に焙煎工程を行うことで、香り高い磯の風味を食卓まで届けることができる。
▼12g×10入×6合▼賞味期限:常温180日間
 「ぶっかけかつおのり」は、熊本県産平窯製法の「天草の塩」を使用した旨塩味。有明海産海苔と枕崎産かつお節の旨味がたっぷりで、ふんわりフワフワ、ボリューム満点。そのままごはんにかけたり、汁物に入れて楽しめる。
▼40g×10入×6合▼賞味期限:常温270日間

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カネリョウ海藻 HP
https://www.kaneryo.co.jp/

2023年9月21日・第5140号

シンたくあん 梅酢味
シンたくあん梅酢味
 水溜食品株式会社(水溜光一社長、鹿児島県南さつま市)は、看板商品「島津梅」に代表される干し沢庵メーカーとして著名な存在である。今秋は、「シンたくあん 梅酢味」に力を入れる。
 「シンたくあん 梅酢味」は今年4月より試験的に販売してきたところ、爽やかな梅酢味が利いたその味わいが好評を博していることから、本格的に生産体制を整えた。
 特徴的な製品名の「シン」には様々な意味を重ねている。昔ながらの寒干し大根を使った「真」のたくあんであること。「新物」のように大根のフレッシュな風味が感じられるよう漬けていること。パリパリと心地よい「神食感」であること。100gあたり食塩相当量2・5gと低塩でも美味しい「新製法」を採用していること。
 水溜社長は「ひとあじ違うたくあんであると直感的に伝えられるネーミング。一度手に取っていただければ、リピート率は高いようだ」と話す。
 原料となる大根はすべて九州産。この大根は天日干しをする過程で独特の食感が生まれるとともに、旨みと栄養が凝縮される。
 さらに同社独自の工程として、工場へ運び込んだ干し大根をさらにマイナス1℃の冷蔵庫で低温発酵・熟成させている。こうすることで、素材本来の風味と食感を閉じ込めることができる。
 また「シンたくあん 梅酢味」では、同市内にある株式会社ジェスク・コーポレーションの岩塩を使用した。カリウム、カルシウム、マグネシウムといったミネラルが豊富でまろやかな味わいがあり、浸透性が高いのが特徴の岩塩を使っていることが、低塩と美味しさを両立している秘訣の一つだ。
 同社はこの他にも、漬物の新たな価値創造に取り組み、成果を上げている。
 一口サイズの割干漬「ぽり×2」は若い女性をターゲットに伸長を続けているシリーズで、「醤油味」「梅酢味」「山椒味」「燻製」を揃える。  
 また、令和元年に発売した「ごぼう酢てぃっくす」は、国産ごぼうを使用した甘酢漬で、ごぼう独特のしゃきしゃき食感が特徴。甘酢の“きゅん”とする酸っぱさが女性受けしている。
 常温流通が可能なので一般の漬物売場ではなく“おつまみ”需要として販売先が広がっている。200店舗以上を展開する食のセレクトショップでも採用されている。
【2023(令和5)年9月21日第5140号4面】


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https://www.instagram.com/p/Cx-OWFfyCer/

水溜食品 HP https://mizutamari-shokuhin.jp/
食料新聞地域セレクション 九州うまかモン https://www.syokuryou-shinbun.com/pages/230/

2023年9月11日・第5139号

小だこのやわらか煮
昆布巻き
銅釜を用いて製造
銅釜炊きで作る「小だこのやわらか煮」
 おせち、惣菜製造の株式会社大つる(大阪市生野区、道勇泰孝社長)は昭和29年の創業当時より、銅釜で炊き上げる技術で著名だ。
 銅釜の特徴の一つが熱伝導率の良さ。室温付近での熱伝導率[W/m·K]は銅が428、アルミニウムが236、ステンレス鋼は16・7-20・9(理科年表より)。銅釜は素早く全体に熱が行き渡るため、ムラなく炊き上げることができる。同社の「小だこのやわらか煮」は一気に炊き上げることで足がぐるんっと巻いたきれいなしあがりとなる。
 また銅釜には発色効果がある。特に「昆布巻き」においては、光合成をするクロロフィルが銅イオンに置き換わることで、鮮やかな緑色に仕上がる。緑色の昆布巻きといえば大つる、と広く認知されている看板商品だ。
 その品質の高さから引き合いは増えており、中でも高級志向の強い年末商材は需要が高まる。一方で働き方改革による従業員満足の実現も不可欠であることから、ここ数年はアイテムの統廃合を推進。日配製品の割合を下げ、チルド・冷凍製品へ重心を移す改革を進めてきた。
 日持ちの長いチルド・冷凍製品を作り溜めし、11月中頃からはおせち製品に集中できる環境を作り、製造効率を改善して販路拡大、残業短縮へと繋げている。
 こうした改革を牽引するのが澤井妙子専務だ。澤井専務は活躍する女性リーダーを表彰する「大阪サクヤヒメ賞」を受賞したこともある。
 自身が事務の短時間パートとして入社したが、食に対する興味と知識を武器に開発・営業の仕事にも関わるようになった背景を持ち、誰もが働きやすくキャリアップを目指せる職場づくりを推進している。
【2023(令和5)年9月11日第5139号3面】

大つる HP


2023年8月21日・第5138号

国産ビビンバ 2人前 125g
「国産ビビンバ」手軽さで人気拡大 
  やまう株式会社(梅澤綱祐社長、東京都目黒区)では、今春新発売した「国産ビビンバ 2人前 125g」が人気を集めている。
 大豆もやし、大根、にんじん、れんこん、きくらげ等、たっぷりの国産野菜を食感よく配合した。具材は液切り不要。タレと混ぜ合わせ、あったかご飯に混ぜるだけで簡単手軽にビビンバが完成する商品だ。
 コチュジャンをベースに玉ねぎやごま油で味を調えた特製タレを別添調味料として用意。子どもでも安心して食べられる甘めの味付けに仕上がっている。
 「国産ビビンバ 2人前 125g」は、増え続ける若年・高齢の単身世帯や二人世帯、共働き世帯などから特に引き合いが強い。簡単手軽でタイムパフォーマンスに優れた商品として、現在の消費者ニーズを捉えている。小さな子どものいる家庭の休日ランチにもオススメだ。

おかずザーサイ 平袋 130g
おかずビビンバ 平袋 130g
おかず山クラゲ 平袋 120g
ラーメンメンマ 平袋 70g
 また、同社の「おかず中華シリーズ」も人気商品。ご飯のおかずや家飲みのおつまみ、料理素材として好調な売れ行きを示している。
 ラインナップは「おかずザーサイ 平袋 130g」、「おかずビビンバ 平袋 130g」、「おかず山クラゲ 平袋 120g」、「ラーメンメンマ 平袋 70g」の4種類。
 「おかずザーサイ」は、ザーサイにきくらげ等を加え、オイスターエキスの旨味とごま油の風味をきかせた商品。「おかずビビンバ」は、国産大豆もやしにぜんまい、わらび、きくらげ等を加えごま油とラー油で味付けした。「おかず山クラゲ」は、コリコリした山クラゲにオイスターエキスの旨み、ごま油とラー油の風味をきかせている。また「ラーメンメンマ」も近年、大幅に伸長している商品。香りと歯応えのよい乾燥メンマを使用。ラーメンの味を引き立たせるやさしい味付けが特徴となっている。
 同社では、持続可能な社会の実現を目指し、地球環境への負荷が少ない容器・包装の採用に取り組んでいく。その一環として、一部製品について、9月より順次、内容量はそのままに、包装サイズを小型・軽量化する。またプラスチック使用量と廃棄量を削減すると共に、包装の印刷に使用するインキには、植物由来原料を一部使用したバイオマスインキに変更していく。「おかず中華シリーズ」についても順次、新パッケージへ切り替えを行っていく予定だ。
【2023(令和5)年8月21日第5138号6面】

やまう

2023年8月11日・第5137号

海王キムチ
国産まるっこ茄子
糖しぼり大根
海鮮たっぷり「海王キムチ」  
 株式会社丸越(野田明孝社長、愛知県名古屋市天白区)は、7月19日より人気商品「海王キムチ」をリニューアル発売した。
 「海王キムチ」はその名の通り、海の幸をたっぷり使用した逸品。海鮮具材を25%増量し、従来の具材の「タコ」と「フカヒレ加工品」を「タコの塩辛」と「とびこ」に変更。他にもするめ、えび、貝柱、貝ひも、昆布、いかの塩辛と8種類の海鮮具材を使用。この海鮮具材が辛さの中に旨みとコクを生み出し、何度も食べたくなる味に仕上げている。ご飯はもちろん、ビールやお酒のおつまみにオススメだ。内容量は100g単位量り売りで、オンラインショップでは200gと1㎏。
 また、8月の限定品として「国産まるっこ茄子」を発売。同商品は国産の小茄子を原料にした浅漬で、はじける皮の小茄子は実が柔らかく、シャキッとした食感も楽しめる。素材の瑞々しい果実感を活かし、あっさりとした塩味に仕上げた。内容量は150g。
 また、9月の限定品は「国産セロリ」の浅漬を予定している。※予定を変更する場合もある。
 香味小夜子ブランドの「糖しぼり大根」は、大根を薄切りにして甘みたっぷりに漬けて糖しぼりにした。甘口の味付けとパリパリとした食感が魅力の浅漬となっている。内容量は180g。
【2023(令和5)年8月11日第5137号11面】
 
丸越

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2023年8月1日・第5136号

うなぎ肝佃煮
「うなぎ肝佃煮」が好評 
 小沼水産株式会社(小沼和幸社長、茨城県かすみがうら市)は、明治37年創業の老舗メーカー。商品ラインナップは、わかさぎ、川えび、小女子、シラウオ、昆布、はぜ、ふな、もろこ、貝類など豊富で、特に淡水魚のエキスパートとして知られる。
 同社では昨年、「うなぎ肝佃煮」を発売した。鹿児島県のメーカーで蒲焼き用の鰻をさばく時に出る肝を急速冷凍し、茨城の同社工場へ運んで佃煮に加工。鮮度の良い肝の血と骨を丁寧に取り除き、佃煮に炊き上げている。
 同商品は、丸千千代田水産株式会社(東京都江東区)とのタイアップで実現。7月の丑の日に向けて大手量販店などで販売され今年も好評を博した。
 鰻の肝は、鹿児島県志布志市で鰻の養殖・加工を行っている山田水産株式会社(大分県佐伯市)のものを使用。山田水産のブランド「山田のうなぎ」を商品名に冠している。
 「山田のうなぎ」ブランドの鰻は、鹿児島県志布志市にある山田水産の自社養鰻場で養殖されたもののみを使用。今年から肝佃煮の他、蒲焼、肝串、骨せんべいの商品ラベルが「山田のうなぎ」ブランドに統一され、鰻売場でさらに存在感を増している。
 
生姜佃煮
 また同社では、「生姜の佃煮」の提案にも力を入れる。生姜の風味をより楽しめるよう通常同社が使用している生姜の倍となる4ミリ幅で生姜を千切りにカット。白ごまを加え、甘辛く炊き上げている。
 生姜の風味が強く、シャキシャキとした歯切れの良い食感と共に爽やかな辛味が広がる。白ごまの香ばしさがアクセントとなっており、そのままご飯のおかずやおつまみとして楽しむのも良い。
 最もオススメの食べ方が、炊き込みご飯の具材としての使用。特にアサリやホタテなど貝類の佃煮との相性が抜群で、炊飯器でお米と一緒に炊くだけで、簡単に美味しい炊き込みご飯を作ることが出来る。
【2023(令和5)年8月1日第5136号14面】

小沼水産




2023年7月21日・第5135号

ビーツ漬 かつおだし風味
ビーツ漬 かつおだし風味
 有限会社信濃食品(伊藤征剛社長、飯田市嶋)は、8月より「ビーツ漬 かつおだし風味」「わさび香るズッキーニ漬け」を新発売する。2品共に西洋野菜を和風の味付けに仕上げたこれまでにない漬物製品として注目を集めている。 
 ビーツは鮮やかな赤色が印象的な野菜。見た目や食感はカブに似ているが、味わいは特徴的で、豊かな甘みと土臭さを持つ。同社では、この独特な味わいを引き立てるため、ビーツをかつおだしで調味、素材の個性を活かしながら食べやすく仕上げている。通年販売で、原料は長野県産を使用する。 
 

わさび香るズッキーニ漬
 また期間限定で、これまでは廃棄されていたビーツの葉の部分も使用。ホウレンソウに似た味わいでこちらも和風の味付けが良く合う。廃棄野菜を使用することで、食品ロス削減にもつながる商品となっている。 「わさび香るズッキーニ漬け」は、長野県が全国生産量1位を誇る西洋野菜ズッキーニをわさび風味に仕上げた漬物。ズッキーニの独特な食感が心地よく、さわやかなわさびの風味が鼻から抜ける。
 

国産野菜使用 野沢菜漬
 昨年の展示会で試作品を展示したところ、試食が好評だったことから、今回、満を持して発売する。通年販売で、原料は長野県産を中心に国産を使用。今後はズッキーニの自社栽培も計画している。
 同社では野沢菜製品も好調を維持。食べ切りサイズの人気商品「国産野菜使用 野沢菜漬」は、数あるプチタイプの浅漬類の中でも、野沢菜の美味しさと賞味期限10日という扱いやすさから、安定した売上を築くことが出来る存在。調味液を捨てるための専用口が設けられており、直ぐに食べられる簡便性も追及している。


野沢菜チャーハンの素
 「野沢菜チャーハンの素」は、刻んだ野沢菜漬を唐辛子やニンニクが香る味わいに仕上げた商品。使用方法は、ご飯に同商品を加え、ゴマ油・サラダ油・オリーブオイルなどお好みの油を入れて混ぜるだけ。炒める手間無しに、スパイシーで食欲をそそる美味しさの混ぜごはんが出来上がる。  同社ではSDGsの取組にも積極的だ。一部商品で包材を縮小することで、プラスチック使用料を削減。食品ロス削減のため各商品の賞味期限延長にも着手している。
 また地域社会問題となっている遊休農地を自社農場として活用している他、他県での原料生産を地元生産へ移行することで、輸送時のCO2削減にもつなげている。
 同社はこれらの取組により、長野県SDGs推進企業にも登録されている。
【2023(令和5)年7月21日第5135号14面】

食料新聞 発酵長寿 信州ふるさと便 信濃食品
信濃食品

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2023年7月11日・第5134号

米糀と小豆で作った発酵あんこ
驚きとごはんが止まらない大豆の肉味噌

宝来屋本店(福島県)

砂糖不使用で罪悪感なく食べられる
砂糖不使用「発酵あんこ」など発売 
 株式会社宝来屋本店(柳沼広呂人社長、福島県郡山市)は、明治39年の創業以来、100年以上にわたって伝承されている糀製法を守り厳しい品質管理体制のもと、あま酒、味噌、三五八漬の素などを製造販売している。
 同社では、「糀生まれのヘルシーフード」をコンセプトに開発した「米糀と小豆で作った発酵あんこ」と「驚きとごはんが止まらない大豆の肉味噌」を6月19日より発売。「米糀と小豆で作った発酵あんこ」は砂糖不使用で、「驚きとごはんが止まらない大豆の肉味噌」は砂糖の代わりに自社のあま酒を使用して砂糖の使用料を最小限に抑えた、時代のニーズに合った健康志向に対応した商品で、大きな注目を集めている。
 「米糀と小豆で作った発酵あんこ」は、甘酒作りの技術を活用し、米糀の発酵力を活かして小豆本来の甘さを引き出した。市販の餡製品に近い糖度約55%を実現。糀の香りをまとった優しい甘味と、小豆の豊かな旨味が融合した。
 小豆と発酵食品という健康食材同士の組み合わせで、身体に優しく栄養も豊富。砂糖や甘味料を使用していないので、市販のあんこよりもカロリー及び糖質は低くなっており、ダイエット中の方でも罪悪感なく食べられる。トーストに塗ったりアイスクリームやあんみつのトッピングなどに利用できる。内容量は100gで賞味期限は製造から180日(常温)。販売価格は500円(税抜き)。
大豆ミートを使用したヘルシーな肉味噌
 「驚きとごはんが止まらない大豆の肉味噌」は、畑の肉と呼ばれる大豆ミートを使用した肉味噌。一般的なおかず味噌商品は甘さを出すために砂糖を使用するが、同商品は砂糖の代わりに自社のあま酒を使用し、砂糖の使用を最小限に留めている。
 ニンニク風味味噌のコクはそのままに、ヘルシーで豊かな旨味を持つボリューム感たっぷりの肉味噌に仕上げた。育ち盛りの子供向けの手軽な副菜から晩酌のアテまで、食卓で幅広く利用できる。アツアツご飯はもちろん、おにぎりや麺類との相性も抜群だ。内容量は100gで賞味期限は製造から180日(常温)。販売価格は500円(税抜き)。
【2023(令和5)年7月11日第5134号8面】

宝来屋本店

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2023年7月1日・第5133号

小林つくだ煮(愛知県)

お魚キッチン ボニート塩麹とレモン
「ボニート塩麹とレモン」 
 株式会社小林つくだ煮(小林利生社長、愛知県豊橋市)では、「お魚キッチン ボニート塩麹とレモン」が、フードアナリストによる食品・食材の審査・認定制度「ジャパン・フード・セレクション」において、最高賞となるグランプリを受賞した。
 同商品は、カツオのほぐし身を塩麹をベースにレモンの爽やかな風味で味付け。隠し味に白味噌を使用し、奥深い味わいに仕上げた瓶詰商品。ご飯のおかずやおにぎり具材として手軽に楽しめる。
 「ジャパン・フード・セレクション」では、味わいやパッケージ、サイズ感、ネーミングなどの各項目で高評価を獲得。フードアナリストが選ぶ審査項目で得点率が90%以上の商品のみに与えられるグランプリを受賞した。実際に試食した審査員からは、「白いご飯と良く合い箸が止まらなくなる」、「口に入れた瞬間のレモンの香りと鰹の旨味のバランスが良い」、「白味噌がコクを深め最後にレモンの味で旨味が引き出されている」など、カツオ、塩麹、レモン、白味噌が四位一体となった味わいを評価する声が多く聞かれた。
 なお、商品名の〝ボニート〟は「カツオ」を意味するスペイン語。南ヨーロッパの港町の料理をイメージし命名された。
【2023(令和5)年7月1日第5133号4面】

2023年6月26日・第5132号

香ばしい焼きとうもろこしに出汁が染み込む
とうもろこし焼漬

 銀座若菜(愛知県)

とうもろこし焼漬
 株式会社若菜(山田耕平社長、愛知県海部郡蟹江町)はこだわりの漬物を製造、販売する。「おつけもの銀座若菜」のブランドで有名百貨店や空港内に店舗を構えて対面販売している他、高質スーパーでも商品が取り扱われている。
 現在は「漬ける、を新たに」を掲げ、漬物の伝統製法と現代の感性を融合させた商品開発に取り組む。中でも「フルーツ大根」と「銀座のチーズ」シリーズが同社の看板商品へと育ちつつある。
 この他、斬新な漬物として注目を集めているのが「とうもろこし焼漬」。新鮮なとうもろこしを香ばしく炙ってから特製醤油ダレで漬け込んでいる。とうもろこし一粒一粒から特製タレが溢れ出してくる意外な味わいに病みつきになる人が続出している逸品だ。
【2023(令和5)年6月26日第5132号6面】

2023年6月16日・第5131号

昆布が入った寿司がり カップ
昆布が入った寿司がり 平袋

丸イ食品(神奈川県)

彩りの良さも魅力
「昆布が入った寿司がり」
 楽京、生姜漬など、酢漬のオーソリティとして知られる丸イ食品株式会社(大曽根史典社長、神奈川県小田原市)は、国内原料の比重も高めながら、独自の製法を駆使して素材の美味しさをそのままに、極力添加物を使用しない漬物作りに専念している。
 今年から本格的に発売した「昆布が入った寿司がり」は、これまでなかった上質ながりとして注目されている。昨年6月、大曽根社長が出張先の飲食店で提供された昆布入りのがりを食べたことをきっかけに商品開発に着手。昨年末に行ったテスト販売が好評だったことから、本格的な生産がスタートした。
 通常のがりは脱塩した生姜をスライスし、調味液に漬け込んで味付けするが、「昆布が入った寿司がり」は、昆布の旨味と風味を生かすため、独自製法で生姜の辛味を抜いたあと、酸味と甘味を抑えつつ昆布の出汁をふんだんに使用して味付けする。昆布の味は繊細で、辛味、酸味、甘味のどれか一つでも際立っていると良さが消えてしまうため、味のバランスを調整することが最大の課題だった。数カ月にわたって試作を繰り返し、まさに四味一体となった味が完成した。
 彩りにもこだわった。がりの色は原料産地によっても異なり、中国・山東省の白系、タイの黄色系、着色のピンクに大別される。細切りにした昆布の緑色と最も色合いが良かったのは中国・山東省の白系で、お皿に盛るだけで彩りの良い一品となる。料理の味を引き立たせる味わいで、寿司、刺身、揚げ物、酒の肴など様々なメニューの付け合わせとして利用できる。内容量は80g(カップ)と100g(平袋)で賞味期限は120日。生産に手間がかかり大量に作ることができないため、現段階では業務用の規格はない。
 新たな販路拡大のため水産売場への提案を積極的に行っているが、日配売場からも販売を希望する連絡が届いており、新規のスーパーからも声がかかっている。
 すでに納入しているスーパーでは、春の行楽シーズンやゴールデンウイーク、祝い事、ハレの日など人が集まる時期に発注が大幅に増加。これまでのがりとは一線を画す「昆布が入った寿司がり」は、今年3月に東京ビッグサイトで開催された「FOODEX JAPAN 2023」でも注目を集めた。
【2023(令和5)年6月16日第5131号5面】

丸イ食品 HP
http://www.maruisyokuhin.com/

2023年5月11日・第5128号

荒井食品(栃木県)

旬の国産なすで季節を彩る
 株式会社荒井食品(大羽恭史社長、栃木県さくら市上河戸)は、『土づくりからお客様のお手元まで!』をキャッチフレーズにしている茄子を中心とした浅漬メーカー。定評ある品質と味で多様なニーズに応えている。
 旬を訴求する国産製品を積極的に展開し、長茄子、中茄子、小茄子、スライスと豊富なラインナップと規格で多様なニーズに対応。春から冬にかけて季節に合わせた商品を提案している。また、同社が特徴としている契約栽培は小なす中心に面積を確保し、今年も順調に生育している。
 同社では春の新商品として発売した「手間いらずスライスなす」の配荷が進み、順調な売れ行きを見せている。同商品はその名の通り包丁を必要としない「手間いらず」の簡便商品。国産なすの浅漬をスライスし、食べ切りサイズでパッケージした。見た目の美しさにこだわり、果肉の白と皮の紺色とのコントラストが目を引く。食べ方は至ってシンプルで、蓋を開けて液を捨てるだけ。普段の食卓の他、レジャーや行楽のお供としても利用できる。規格は45gで賞味期限はD+8。原料は国産で販売期間は通年。
 また、旬の国産原料を使用し、季節に合わせて提案しているのが「初夏のなす」と「露地なす」。初夏向けパッケージの「初夏のなす」は、首都圏における姿もの国産なす漬の主力商品。素材の美味しさを引き出すため、減塩調味でさっぱりとした味に仕上げている。初夏はひと月ごとに平均気温が5度ずつ上昇し、なすの浅漬が売れる時期となる。賞味期限が3日伸びてD+16となり、扱いやすくなった。規格は2本で販売期間は4月~6月。
 「露地なす」は、旬の露地栽培の国産なすを原料に使用し、暑い夏にさっぱり食べられる定番商品として支持されている。夏野菜の代表格でもある茄子の浅漬は7月~10月に販売点数が最もアップするため、「初夏のなす」から露地ものの出荷を待って「露地なす」への切り替えを提案している。規格は2本で賞味期限はD+16。販売期間は6月下旬~8月。
 露地栽培された旬の国産長小なすを使用した「小なす漬」は、長小なすを一番美味しいサイズで収穫。さっぱりとしたプレーンタイプの商品となっている。国産長小なすの浅漬はオンリーワン商品で、毎年出荷を楽しみにしているファンから発売時期や販売店舗の問い合わせがあるほどの人気ぶりだ。規格は4本で賞味期限はD+13。販売期間は7月~10月中旬。
【2023(令和5)年5月11日第5128号6面】

荒井食品 HP

2023年5月1日・第5127号

ピリ辛きゅうりの素
甘うまトマトの素
旨塩キャベツの素
きゅうりのからし漬の素
コク辛キムチの素
ゆずこしょう大根の素

ニチノウ食品(長野県)

「おつまみ畑」シリーズ
野菜と和えるだけで簡単手軽に本格おつまみ
 ニチノウ食品株式会社(有賀哲哉社長、長野県上伊那郡箕輪町)は、浅漬けの素やぬか漬けの素、「おつまみ畑」シリーズなど自然の味わいにこだわった様々な漬物の素を展開している。
 コロナ下の家飲み需要を経て、右肩上がりに人気が拡大しているのが「おつまみ畑」シリーズ。『食卓にプラス1品』をコンセプトに、野菜と和えるだけで簡単手軽に本格的なおつまみが完成する漬物の素で、現在6種類のラインナップを揃えている。標準小売価格は140円(税抜)。
 「ピリ辛きゅうりの素」は、暑い夏にピッタリで辛くて箸が止まらないおいしさの“ピリ辛きゅうり”が手軽に作れる漬物の素。乱切りきゅうりに同製品を加え、冷蔵庫で冷やすだけでピリ辛きゅうりが完成する。タコと和えたり、豚キムチにしたり、多彩なアレンジ料理も楽しめる。
 「甘うまトマトの素」は、沖縄の塩「シママース」が野菜本来のうまみを引き立てる漬物の素。さっぱり甘酸っぱい味わいにファンが急増中、トマトが苦手な子供でも食べられると評判だ。
 野菜に同製品を加えて冷蔵庫で冷やすだけで、玉ねぎのマリネ風や、かぶの甘酢漬けを作ることができる。瓶に刻んだ野菜を入れ、同製品を加えて、ピクルスを作るのもオススメだ。  「旨塩キャベツの素」は、香ばしいローストオニオンの風味が味の決め手となる漬物の素。キャベツと和えるだけで、旨塩サラダが完成する。にんじんやパプリカを加えて野菜サラダ、じゃがいも・たまねぎ・ベーコンを材料に簡単にジャーマンポテトを作ることもできる。
 「きゅうりのからし漬の素」は、使いやすい分包タイプ(2本入)の漬物の素。きゅうり2本を袋に入れて、小袋1本をふりかけて揉むだけで“きゅうりのからし漬”が完成する。
 夏はビールとの相性が抜群で、ツーンとした辛さが後を引く。茹でたブロッコリー、かぼちゃ、れんこんなどを使ってからし和えを作ることもできる。
 「コク辛キムチの素」は、本格キムチを手軽に再現できるシリーズ最高傑作の呼び声も高い本場韓国唐辛子を使用した粉末キムチの素(小袋2本入)。小袋1本で白菜200gを漬け込むことができる。コクのある濃厚なキムチの味わいが好評、時間をかけて漬け込むことにより乳酸発酵が進み、さらに深い味わいが楽しめる。豚キムチやキムチ炒飯に利用するのもオススメ。
 「ゆずこしょう大根の素」は、九州発祥の万能調味料“ゆずこしょう”を使用した青唐辛子の辛みと柚子の香りが楽しめる漬物の素。柚子の風味に青唐辛子の辛さが加わり、薄切りの大根のパリパリとした食感と良く合う。
 レンコンとの相性も良い他、お好みの野菜に振りかけて和風マリネを作るのもオススメだ。

ニチノウ食品

2023年4月21日・第5126号

野崎漬物(宮崎県)

カップDEベジマルシェ
カップDEベジマルシェ
 野崎漬物株式会社(野﨑偉世社長、宮崎県宮崎市)は沢庵をはじめとする各種漬物から、鶏の炭火焼、ひや汁、生おせちなど惣菜製品まで製造する総合食品メーカーとして著名。また九州一円から関西までカバーするメーカーベンダーとしても九州屈指の規模を誇っている。
 今回の「漬物グランプリ(GP)2023」では、浅漬・キムチ部門で「カップDEベジマルシェ」が金賞を受賞した。同品は2013年3月の発売以来、スーパーの漬物コーナーで大人気の商品。
 だいこん・にんじん・はくさい・きゅうり・トマトと5種類の彩り豊かな野菜を一度に味わえる浅漬ミックス。
浅漬には珍しいトマトも入れた。うす味に仕上げてあり、サラダ感覚でサッパリと食べられる漬物だ。
サラダ感覚でサッパリと食べられる
 また、見た目も重視しており、通常のカップ製品とは逆に、フタの部分を下にしてある。このため、中に入っている具材がパッと目に飛び込んでくるインパクトは絶大だ。この工夫が、人気を保っている秘訣の一つと言える。
 同社は、これまでも漬物グランプリでの受賞実績がある。「漬物GP2018」では、看板商品の沢庵「千本漬」が金賞を受賞。
 宮崎県産契約栽培本干しだいこんを使用し、昔ながらのほんのり甘くてしょっぱい沢庵の味を再現したもの。創業以来70年にわたり、取引先から支持を得ている。
 「漬物GP2021」の本漬部門では、その千本漬を燻製したブラック仕立ての「黒の千本漬」が審査委員特別賞を受賞。宮崎県産干し大根を使用し、燻製による芳醇な香りをまとわせ、コクと旨みのある味付けに仕上げてある。
 秋田の〝いぶりがっこ〟と違い、天日干し後の大根を糠漬けにし、旨味を凝縮して漬け上がった沢庵を燻製するという、手間をかけた一品である。
【2023(令和5)年4月21日第5126号9面】

野崎漬物

2023年4月11日・第5125号

野村佃煮(京都府)

畑のお肉焼き肉風味
麻婆風味は薬味代わりにも
食感を再現した塩タン風味
「畑のお肉」シリーズ拡大
 株式会社野村佃煮(野村啓介社長、京都府宇治市)は「京都の家庭の味」をイメージした優しく誰からも愛される味わいを届ける惣菜、おせち、佃煮メーカー。
 惣菜がまだ一般的でなかった昭和初期の時代、京都では家業で忙しく働く女性が多かったことから、その助けになりたいとの思いで惣菜や佃煮を作り続けてきた思いが、今も生き続けている。
 この度、大豆原料を使用する常温惣菜の「畑のお肉 焼き肉風味」に続く新商品として「麻婆風味」、「生姜焼き風味」、「豚みそ風味」、「塩タン風味」を展開する。
 ソイミートは大豆が原料であるだけに、市場に存在する商品の中にはニオイが気になるものもある。しかし同社はじっくりと素材を炊き上げ、味を浸透させる佃煮の技術を応用することでこの問題を解決。本物のお肉そっくりな味わいを再現している。
 さらに「麻婆風味」はごろごろとした粗挽き肉、「塩タン風味」は弾力のある薄切り、というように食感も再現。環境保護や健康のためだけでなく、美味しさでも選ばれる商品を目指した。
 また植物性油脂は動物性油脂と比べて融点が低いため、あっさりした口当たりで食べやすい。常温でも白く脂が浮き出てこないので、弁当にも利用しやすいというメリットもある。
 また近年力を入れているのがチューブ入りの「ごま入りつくだに昆布」。チューブ入りにすることで箸やスプーン不要で絞り出すことができる。開発のきっかけは「子育て中のお母さんとその子どもを応援したい」という想い。子どもが喜ぶおいしいおにぎりを作りやすくすることをコンセプトに、甘口のプレーンタイプを開発。その後、好評を受けてしそ風味、かつお風味、焼肉風味、ハバネロ風味を展開している。
 同社は惣菜、おせち、佃煮でそれぞれ業務用から市販用まで幅広い販路を持つほか、京都府内には土産店も多数有しており、コロナ前を上回る動きとなっている。
 一方課題となっているのが原料面。野村社長は「佃煮用の水産物や山菜だけでなく、惣菜用の卵やじゃが芋など想定外の品まで不足してきている。ソイミートのような新素材の活用方法を開拓しなければいけない」としている。
【2023(令和5)年4月11日第5125号3面】

野村佃煮
https://www.nomuratsukudani.com/

2023年4月1日・第5124号

丸越(愛知県)

キムレモン
 愛知商業高と共同開発「キムレモン」
  株式会社丸越(野田明孝社長、愛知県名古屋市天白区)は、愛知県立愛知商業高校の生徒7名と共同開発した「キムレモン」を2月から発売した。
 同商品は国産胡瓜、白菜、ニラをミックスし、みじん切りのレモンであと味すっきりに仕上げた新感覚のキムチ。ピリッと辛いキムチと爽やかで酸味のあるレモンの相性は抜群に良く、高校生のアイデアや発想がキラリと光る味となっている。
 キムチには唐辛子をはじめ、魚醤やにんにくなどを使用しており、旨みや香りが強いためレモンを加えることですっきりしたあと味に仕上がり、止まらない美味しさとなっている。
 
チンゲン菜の香味醤油漬
 サーモンやタコなどの海鮮と和えて丼として、また漬けタレを唐揚げの味付けに利用するなど料理のアレンジも幅広く楽しめる一品だ。
 現在、漬物グランプリ2023法人の部(浅漬・キムチ部門)にエントリーし、一次審査を通過。銀賞以上の受賞が確定している。内容量は100g単位量り売りで、オンラインショップは150g(袋)。
 また、4月より丸越の各店舗及び丸越公式オンラインショップにて、毎月旬を味わえる「今月の限定品」の販売を開始する。
 毎月月替わりで、その時期に旬を迎える野菜を最適な方法で漬け込んだ漬物を提供する。いずれの商品も加熱せず、生のまま素材の持ち味を生かした「御漬物」にすることで、旬の美味しさを最大限に引き出している。
愛知商業高の生徒
 第一弾となる4月の限定品は、「チンゲン菜の香味醤油漬」。浜松市産のチンゲン菜を、薄くスライスしたにんにくで香りづけし、190年以上の歴史を持つ老舗の醤油製造会社「キノエネ醤油株式会社」の白しょうゆをベースとしたオリジナルの漬け汁を合わせた。
 チンゲン菜の持つまろやかな甘みを大切に、品の良い「白しょうゆ」でうっすらと味付けしている。内容量は2束入り。
 5月以降も、早採りメロンや白瓜の浅漬けを予定している。春夏秋冬、その時期にしか味わえない旬の美味しさを提供する。
【2023(令和5)年4月1日第5124号2面】

丸越 HP

2023年3月21日・第5123号

岡本商店(長野県)

信濃の瓜の粕漬
「信濃の瓜の粕漬」が会長賞
 岡本商店有限会社(岡本祐助社長、長野県下高井郡木島平村)では、令和4年度優良ふるさと食品中央コンクールにて「信濃の瓜の粕漬」が一般財団法人食品産業センター会長賞を受賞した。
 「信濃の瓜の粕漬」は地元木島平村付近で契約栽培した白瓜を、木島平村のみで栽培される酒米「金紋錦」100%の酒粕で添加物を使用せず漬け込んだ粕漬。漬け込み後に空気に触れないように低温でじっくり熟成することにより、乳酸菌が豊富で、芳醇な酒粕の風味が楽しめる仕上がりになっている。
 酒米「金紋錦」は、1964年に長野県が開発した「たかね錦」と「山田錦」を交配させた酒米。栽培が難しく、当時の技術では精米も難しい品種で、栽培するのは木島平村のみとなった。近年、金紋錦を原料とする日本酒が品評会で金賞を受賞するなど評価を高めており、取り扱う酒蔵も増加している。
木島平村産の瓜と「金紋錦」の酒粕を使用した
 「信濃の瓜の粕漬」は、名水の里としても知られる木島平村産の瓜と酒粕を使用した他では味わえない地域性の高い漬物として注目が集まる。 
 同社は野沢菜発祥の地・野沢温泉村からほど近い木島平村に位置、野沢菜を中心に高品質な漬物製品を製造している。2017年には「しょうゆ風味野沢菜」が、第61回長野県漬物品評会で農林水産大臣賞に選出されるなど国産原料をこだわりの製法で漬け込む漬物が各方面から高い評価を得ている。
【2023(令和5)年3月21日第5123号12面】

岡本商店 HP
https://www.okamoto-tukemono.com/

2023年3月11日・第5122号

赤城フーズ(群馬県)

飲む氷 Umeアイススラリー
飲む氷 Umeアイススラリー 
 赤城フーズ株式会社(遠山昌子社長、前橋市上大島町)は創業明治26年、元祖カリカリ梅の開発メーカーとして知られる。カリカリ梅は、昭和46年に同社が世界で初めて開発に成功。一昨年、発売から50周年を迎えた。
 近年、カリカリ梅の食シーンとして定着したのが夏場の熱中症対策アイテムとしての利用だ。同社では、通常のカリカリ梅より塩分を高め塩分8%と設定した「熱中カリカリ梅」を熱中症対策アイテムとして販売。東京ビッグサイトで開催された「猛暑対策展」に出展するなど、熱中症対策のためのカリカリ梅の利用を提案してきた。
 そんな同社が「熱中カリカリ梅」に続く、熱中症対策アイテム第2弾として5月より新発売するのが「飲む氷 Umeアイススラリー」だ。
 アイススラリーとは、氷の粒子が細かく液体内に分散した状態の飲料。通常の氷より流動性が高いので、身体の中を効率良く冷やすことができる。アイススラリーを運動や活動前に飲んで〝プレクーリング”を行うことで、深部体温を上げにくくすると言われている。飲む前に手で揉むことで、手のひらなどを冷やす〝外部冷却”ができ、その後に飲むことで体の芯を冷やす〝内部冷却〟となり、身体を内と外から効率的に冷やすことができる。
 同社ではアイススラリーを梅果汁で爽やかな味わいに仕上げた。塩分やクエン酸、カリウムなども配合されており、夏場の熱中症対策に適したアイテムとなっている。
 同社では、3月7日~10日には東京ビッグサイトで「FOODEX JAPAN 2023」にも出展。「飲む氷 Umeアイススラリー」の他、今秋発売を予定している梅とホワイトチョコレートのマリアージュが楽しめる「梅ジェンヌショコラ」をPRした。
【2023(令和5)年3月11日第5122号7面】

赤城フーズ 

2023年3月1日・第5121号

浜食(東京都)

梅の香だいこん
春夏向け「梅の香だいこん」 
 株式会社浜食(中村秀一郎社長、東京都調布市多摩川)は、醤油漬沢庵のトップブランド「炉ばた漬」の製造、販売元として知られている。
 同社では春夏向けのイチ押し商品として「梅の香だいこん」を提案している。糖絞りによってパリパリとした食感にした大根に紀州南高梅の梅肉を合わせ、梅の爽やかな風味が香る甘酸っぱい味に仕上げた。梅の花が咲く2月~3月に季節感を演出する沢庵として売場で存在感を示す。梅肉の赤い色の彩りも良く、春から夏の季節にぴったりの一品だ。規格は2個で賞味期限は30日。
いろりばた
 また、「炉ばた漬」の浅漬けタイプ「いろりばた」は、堅調な動きを見せている。同商品は大根を干し、素材の旨味を凝縮。手間をかけている分、価格はややアッパー気味となっているが、食欲をそそる醤油の味、大根の風味と食感、といずれも高いレベルで幅広い年齢層に好まれる味に仕上げられている。
 「炉ばた漬」とは製造方法が異なる浅漬タイプで、青首大根を塩度・糖度を控えめに漬け上げており、大根本来の自然の辛味、パリパリとした食感が特徴で本醸造醤油の香りと奥深い味が楽しめる。本漬製品よりも生の食感や風味に近く、食べやすい沢庵として支持されている。賞味期限は30日。
炉ばた漬
 ロングセラー商品の「炉ばた漬」は、理想種系の白首大根を完全に乳酸醗酵させ、独自の本醸造醤油で二度漬。醤油で漬けているため、塩辛くなく、沢庵臭もないため、大人から子供まで幅広い層に好まれる味付けに仕上がっている。保存料、着色料は使用していない。賞味期限は90日。
 品質本位の製品作りを徹底しているため、プライスゾーンも比較的高い設定となっているが、消費者からの厚い信頼と支持のもと定番商品となっており、沢庵漬を代表する人気とロングランを誇る。規格はハーフ、セミハーフ、ジャンボ(一本)を揃え、ジャンボはヘビーユーザーに支持されている。
 梅酒うめ
 また、これからの時期にオススメしているのが「梅酒うめ」。同商品は国産の梅酒うめを使用。今年1月より液入りから液なしにリニューアルし、行楽向けとしても利用できる。お茶請けとして楽しめる他、梅サワーや梅ゼリーにも使える。「梅酒うめ」は、暖かくなるこれからの季節が売れるシーズンとなり、春夏の売場の彩りとなる。規格は200g。
【2023(令和5)年3月1日第5121号8面】

浜食 

2023年2月21日・第5120号

京都 森乃家 もりた(京都府)

都のつけもん菜乾
フリーズドライ漬物「都のつけもん菜乾」 
 京都 森乃家 有限会社もりた(森田作男社長、京都市下京区)の手掛けるフリーズドライ漬物「都のつけもん菜乾」は、漬物の新たな世界を拓く要注目の存在となっている。
 「都のつけもん菜乾」はじっくり時間を掛けて作った本物の京都の漬物を、独自技術でフリーズドライに仕上げたもの。商品は①賀茂なすしば漬②みぶ菜漬③刻みつぼ漬④聖護院大根刻みたくあん⑤万願寺とうがらし漬⑥刻みすぐき⑦日の菜漬⑧九条ねぎ漬⑨刻み赤かぶら⑩紀州南高梅梅果肉⑪白菜キムチなど様々な漬物をフリーズドライにしている。
 少しずつ水を足していくと、元の漬物とほとんど変わらない味と食感が復活する。人気の高い「賀茂なすしば漬」を例にとると、乾燥状態から爽やかな紫蘇の香りが漂う。水を数滴垂らすとほどなく、元の漬物に戻る。一口食べるとキュッキュという食感や味も香りも、賀茂なすしば漬そのものであることに驚かされる。
 また「万願寺とうがらし漬」のように大きめにカットしている商品は、水に戻さず乾燥したまま食べてもスナック菓子感覚で楽しめる。
 期限の長さや、軽く持ち運びやすいことなどのメリットから海外への土産や、保存食として利用できる。余計な水分が出ないという「フリーズドライ漬物ならではの良さ」を利用して、料理の具材にしたり、焼酎に漬けるなど、工夫次第で多様な活用法がある。
 業務筋からの引き合いも増えておりふりかけやお茶漬けの具材、宇宙食、また意外なところでは、チョコレート、クッキーなどお菓子とのコラボも誕生している。
 森田社長は京都府南丹市で農業を営む家庭で生まれ育った。商社で10年以上勤務した後、家業へ戻ることを決意。野菜をより多くの人に食べてもらいたい思いや、余った野菜を有効活用したい狙いから漬物の製造を始めたのがきっかけだった。
 そんな折、工場の片隅で乾燥した漬物を発見。何気なく水を垂らしてみると、元の漬物に戻ったことからフリーズドライ漬物へ挑戦し試行錯誤を重ね商品化し、今では看板商品になったとのことだ。
 森田社長は「漬物職人としては新参だが、農業に携わってきた野菜のプロとして納得の行く商品になった。せっかくの漬物を乾燥させるなんてもったいないという声もあったが、一度食べれば納得して頂けている」と自信を見せる。
 森田社長はさらに今後、京丹波町で野菜と発酵をテーマとした農場併設レストランの開業も計画している。家族から受け継いだ農業の知識、その良さをより多くの人へ伝えようと磨いてきた漬物作りの技が融合し、新しい発想を生み出している。
【2023(令和5)年2月21日第5120号4面】

京都 森乃家 もりた

2023年2月11日・第5119号

カネジュウ食品(静岡県)

あま酒グラノーラの「カカオニブとバナナチップ」(右)と「ナッツとレーズン」
人気上昇中の注目商品「あま酒グラノーラ」
 カネジュウ食品株式会社(稲森律子社長、静岡県焼津市)は創業300年を誇る老舗。「禅」ブランドでこだわりのあま酒・味噌・金山寺の製造販売を行う。
 同社が全国で唯一製造を行うのが「静岡相白(あいじろ)味噌」。静岡県中部地方の伝統的な白味噌で、今川義元が京都から伝えたとされる。京の白味噌と田舎味噌の中間の色と味わいを持つ味噌という意味で「あいじろみそ」と命名された。同社では静岡相白味噌「大御所」を始めとした製品をラインナップする。
 この相白味噌を手軽に味わってもらいたいという思いから生まれたのが「静岡みそ汁の素」。相白味噌を使用した簡単便利な液体みそとなっており、お湯を注ぐだけで手軽に相白味噌のみそ汁が出来上がる。
 特にこだわっているのが出汁。開発にあたり様々な出汁を検証し、相白味噌と一番相性の良かった「焼津産かつおぶし×煮干し」の組合せを採用。あえて粉末のかつおぶしを加えることで、出汁を強く感じながらも、味噌の優しい味わいが全体を包む、上品で温かみのある味わいに仕上がっている。内容量は300ml。
 料亭で提供されるような味噌汁の味わいが家庭で手軽に味わえると、「静岡みそ汁の素」は発売以来右肩上がりに売上が伸長。好評を受け、この度、業務用(1・8ℓ)を新発売する。
 また、現在人気上昇中の注目商品が「あま酒グラノーラ」。米麹あま酒をコーティングし香ばしく焼き上げた老舗の味噌屋ならではの新しいグラノーラで、グラノーラ用に仕込んだ特製あま酒を砂糖代わりに使用し、ヘルシーに仕上げた。
 ラインナップは「カカオニブとバナナチップのあま酒グラノーラ」と「ナッツとレーズンのあま酒グラノーラ」の2種。それぞれ、あま酒の優しい甘みと様々な食材のハーモニーが楽しめるこれまでにない美味しくヘルシーな製品だ。
【2023(令和5)年2月11日第5119号9面】

カネジュウ食品 HP
https://kanejyu.com/
静岡みそ汁の素
静岡みそ汁の素(業務用)

2023年1月21日・第5118号

オオタニ(東京都)

「山菜あさり」リニューアル新発売
 株式会社オオタニ(大谷新一社長、東京都大田区)は2月下旬より「山菜あさり」をリニューアル新発売する。
 同社では昭和40年代に、水産物と山菜類を混ぜ合わせた和惣菜風の佃煮製品ができないかという発想のもと開発に着手。セリやナメコといった山菜類とあさりを混合して同製品を開発した。
 「山菜あさり」と命名して売り出したところ、発売から4カ月は1回のリピートもなく思案にくれていたが、ある給食センターから依頼が入り、数カ月後に混ぜご飯の素としての採用が決まった。
 給食センターでは、それまで、お米を炊き上げる際に、具材を加えて炊き込みご飯を作っていたが、同製品を使用することにより炊き上がったご飯に混ぜるだけで手軽に使用することができたこともあり、「山菜あさり」の需要は拡大していった。
 当時、月1回16kg入ケースで22ケースの発注が数カ月続き、その後は他の販路も順調に拡大し、今日では同社の定番商品となった。
 しかし近年、セリの原産国である中国での収穫が思わしくないことにより入荷が激減。同社では50年以上続いている定番商品を終売にすることはできないと考え、他の山菜を求めて、この度、「新山菜あさり」としてリニューアル新発売することになった。
 同社では「商品のグレードを上げて従前よりパワーアップしておりますので、ご拡売のほどお願い申し上げます」としている。
 また、「山菜あさり」と共に「やわらかあさり(浅炊きあさり)」もリニューアル新発売する。
 なお、価格や特売条件他の問い合わせは同社業務部(03‐3745‐1611)まで。
【2023(令和5)年1月21日第5118号6面】

オオタニ HP
https://o-tani.co.jp/

2023年1月11日・第5117号

ぽてあっぷる瓶
お多福豆バター

水上食品(愛知県)

上品な“大人のあんバター”
 有限会社水上食品(水上眞二社長、愛知県北名古屋市)は創業95年の煮豆・惣菜・佃煮メーカー。年末商材においては、栗きんとん・黒豆といった定番品の製造元として知られる。
 同社では近年、栗きんとんや黒豆を正月だけでなくオールシーズン食べてもらうための取組に力を入れる。若い世代へ煮豆を食べてもらうため、パンに合う煮豆など洋風製品の開発にも積極的だ。
 その一環として発売するのが、「ぽてあっぷる瓶」と「お多福豆バター」。
 「ぽてあっぷる瓶」は丁寧に練りこんだくちどけが自慢のさつま芋餡に角切りリンゴを混ぜ込んだ。ほのかなリンゴの酸味が餡の甘みを引き立てる。しっとりとした芋餡の中に、シャキシャキとしたリンゴの食感が心地良い。良く冷やしてそのまま食べたり、ジャム代わりにトーストに塗ったり、ヨーグルトに加えたり、いろいろな楽しみ方ができる。
 「お多福豆バター」は、名古屋名物“小倉トースト”から着想を得て開発した商品。創業当時からのこだわりの製法で3日間掛けてじっくり炊き上げる「お多福豆」を食感が残るように潰し、バターと混ぜ合わせた。お多福豆の持つやさしい甘さ、バターの芳醇な風味、そこにワインとラム酒を加えることで、上品な香りをまとった“大人のあんバター”に仕上がっている。そのままでももちろん、香ばしく焼いたトーストやクラッカー、お団子やお餅など、幅広い料理シーンに使用できる。
黒豆チョコレート
 また、兵庫県産丹波黒豆特大サイズを使用した「黒豆チョコレート」は特別感のあるスイーツ。丁寧に煎った丹波黒豆をチョコレートでコーティングすることで、香ばしい黒豆の風味をまるごと包み込んだ。なめらかなチョコレートの中に、歯切れの良い黒豆の食感が面白い。
 和洋のマリアージュが楽しめる外国人観光客にもオススメの商品となっている。ラインナップはカカオ、ホワイトチョコ、抹茶、きな粉の4種類。
【2022(令和5)年1月11日第5117号12面】

水上食品 HP

2023年1月1日・第5116号

荒井食品(栃木県)

食品ロス削減「まるごと早春キャベツ」
 株式会社荒井食品(大羽恭史社長、栃木県さくら市上河戸)は、『土づくりからお客様のお手元まで!』をキャッチフレーズにしている茄子を中心とした浅漬メーカー。旬を訴求する国産製品を積極的に展開し、長茄子、中茄子、小茄子、スライスと豊富なラインナップと規格で多様なニーズに対応。冬から春にかけて季節に合わせた商品を提案している。
 新商品の「まるごと早春キャベツ」は、JGAP認証のキャベツとニンジンを使用。柔らかい早春キャベツを茎までまるごと使用しているため、食品ロス削減に貢献した環境にやさしい商品となっている。
春の訪れを感じさせるみずみずしいキャベツのシャキシャキとした食感も魅力で、生姜とガーリック(食後消臭化ニンニク使用)の風味が食欲をそそる。内容量は140gで賞味期限はD+8。原料は国産で販売期間は1月~3月。
 売れ行きが伸長している「なすきっといたヨ」は、ユニークなネーミングの通り、国産なすの浅漬をスライスした一品で、包丁やまな板を必要としない簡便商品として人気となっている。コロナ禍で家飲みが定着し、切る手間がない簡便性の高さが支持されて需要が増加している。食べやすいと言われる厚みでスライスし、見た目の美しさにもこだわっている。また、開封前に水切り口から液を捨てることができ、手を濡らさずに蓋を開けることができるのもうれしいポイント。ちょっと甘めでさっぱりと食べられる味付けとなっている。食卓はもちろん、旅行やレジャーの際も便利な商品で、肉料理や油を使ったメニューの他、お酒のおつまみとしてもぴったりの一品だ。規格は80gで賞味期限はD+8。原料は国産で販売期間は通年。
 「早採り 仙台長なす」は、タイで栽培した仙台長なすを浅漬の外観を保ったまま低温でじっくりと漬け込み、旨みを凝縮させた。ほのかな甘みとあと引くおいしさが特徴で、年間を通じて供給が可能となっている。仙台長なすは食べやすい一口サイズで、プリッとした食感も楽しめる。内容量は100gと130gで、賞味期限はD+13。販売期間は通年。
【2022(令和5)年1月1日第5116号14面】

荒井食品 HP
http://www.arai-foods.co.jp/
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