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大阪府漬物事業協同組合 2024

三役会で議案詳細を審議 宗鏡寺改修へチャリティ販売

 長谷川理事長
【大阪支社】大阪府漬物事業協同組合(長谷川豊光理事長)は1日、大阪市のがんこ天満橋店で三役会を開催した。
 最初に長谷川理事長が、9月9日に㈱ウメタの稗田成三会長が逝去し、近親者で葬儀が執り行われたことを報告。一同、1分間の黙祷を捧げた。稗田会長は生前、大阪漬協の活動に尽力した功績があり、長谷川理事長はその功績を称えた。
 続いて議案審議に移った。11月3日に兵庫県豊岡市で「出石お城まつり」が開催されるため、関西漬物協会では漬物の即売会を実施する。沢庵和尚にゆかりのある宗鏡寺(豊岡市)の大改修費を寄付するためのチャリティ事業として行われ、大阪漬協からは梅干し、水なす漬、奈良漬、しょうゆ漬、しば漬、キムチ等のラインナップを販売することを決定した。
 大阪漬協の三役会
 次は、先日9月に本組合で視察見学を実施した大阪府立環境農林水産総合研究所(大阪府羽曳野市)から、視察当日に紹介のあった凍結乾燥機やカリウムの測定機について、組合企業から依頼がある場合、機械の使用が可能であると案内が届いたことが報告された。長谷川理事長は、組合企業に対し、情報共有する旨を伝えた。
 その他、10月4日に開催が迫る全漬連青年大会宮崎大会への青年部員の参加人数、また本年度の忘年会や新年会の日程調整、来年の大阪・関西万博でのブース出展の組合での可否などを審議した。その後、しばし懇親が深められ、三役会は締めくくられた。
【2024(令和6)年10月11日第5176号5面】

大阪環農水研へ視察 新品種水なすで栽培省力化

大阪環農水研の研究室を見学
試食した水なす
 長谷川理事長
 【大阪支社】大阪府漬物事業協同組合(長谷川豊光理事長)は10日、大阪府羽曳野市の(地独)大阪府立環境農林水産総合研究所で、視察研修を実施した。視察希望のあった関西漬物協会の平井達雄会長や京都漬協、徳島漬協の企業からも参加した。
 同研究所の北尾保己副理事長や、食品グループの高井雄一郎主幹研究員が一同の訪問を出迎えた。研修の最初に長谷川理事長が挨拶に立ち「気候変動等の影響で、水なすの入手が困難になり、安定した原料の確保は当組合として課題意識を持っている。研究機関の方々にも引き続き協力をお願いしたい」と語った。
 続いて高井氏は、研究成果として、水なすのフリーズドライ化や、ぬか床がつかないぬか漬の技術を世に送り出したことを紹介した後、実際に研究が行われている実験室を案内し、一同、味認識装置や凍結乾燥機などを見学した。
 見学を終えると、農研機構と共同で育成中の育種系統と現行品種の水なす漬が振舞われ、試食の時間となった。参加者からは、育種系統の方が、現行品種よりジューシーで好みだという声が上がった。現行品種より丸みを帯びた外観が特徴で、受粉しなくても果実肥大する特性を持ち、栽培の省力化に貢献が可能となっている。
 視察後は、難波の鳥よし本店にて懇親会を実施。大阪万博に合わせて、水なす漬を盛大にPRしようと語り合い、盛会裏に終えた。
【2024(令和6)年9月21日第5174号2面】

大阪漬協 三役会で事業詳細を議論

 長谷川理事長
9月に大阪環農水研へ視察見学  
 【大阪支社】大阪府漬物事業協同組合(長谷川豊光理事長)は4日、大阪市中央区の「がんこ寿司天満橋店」で三役会を開催。長谷川理事長の司会により、会は進められた。
 2025年大阪・関西万博の開催が近づく中、同組合ではブース出展の方針が固まりつつあり、出展方法について念入りに打ち合わせを重ねており、本三役会でも、各役員より意見が交わされた。世界に向けて大阪、そして日本の漬物の魅力をPRする絶好の機会と捉えている。
 次に、本年度予定されている視察見学先として、大阪府立環境農林水産総合研究所が決定し、9月10日に見学実施で参加を呼びかけることが決まった。関西漬物協会の会員も招待して実施する方向で今後計画していく。
 大阪漬協の三役会
 本年は、同研究所の高井雄一郎主任が、今年2月の大阪漬協での講習会、また6月に開催された関西漬物協会の安全衛生講習会で、漬物の減塩傾向や同研究所の技術支援をテーマに講師を務めており、大阪漬協、関西漬物協会ともに、研究所との協力体制が強くなっている。
 その他、災害救助用漬物の契約、2025年の大阪府知事賞表彰への組合推薦のスケジュール、組合費入金、定款の変更点などの確認が行われた後、懇親が深められ、三役会は締めくくられた。
【2024(令和6)年7月21日第5168号19面】

大阪青年部 PR事業や勉強会実施

 巽部長
宮崎大会への参加呼びかけ
 【大阪支社】大阪府漬物事業協同組合青年部(巽龍部長)は6月28日、大阪市北区の魚瀬にて、第43期通常総会を開催した。
 初めに巽部長が「先日、全漬連の青年部長会議に出席した。来年の青年交流大会は東京で決定、再来年は大阪が候補となっている。今秋の宮崎大会から来賓を招待せず、次回の東京大会からは講演の開催がなくなる。2026年の大阪大会が決定すれば、準備を進めていくので協力をお願いしたい」と挨拶した。
 続いて巽部長を議長に選出し、議案を審議。令和5年度の事業報告・決算報告、監査報告、会計監査報告がなされた後、令和6年度の事業計画案と収支予算案、役員改選案が審議され、全案が承認となった。

大阪漬協青年部の総会
 本年は一部役員改選があり、巽部長、3名の副部長、会計、会計監事に変更はないものの、常任委員は井藤功次氏、前川淳氏から長谷川豊氏、永井昌幸氏に交代となった。
 本年度の事業としては、水なす漬などのPR事業、10月の青年交流大会宮崎大会への参加推進、なにわ伝統野菜の農業体験学習の開催、海外戦略のための勉強会や情報交換会の実施等を行う予定。
 当日は来賓として、顧問の辻博文氏と芦谷光一氏が紹介され、辻氏が挨拶。「親会では、大阪・関西万博でブース出展を計画している。青年部にはPR事業委員会があり、各種手伝ってほしい」と語った。
 総会終了後は懇親会に移り、和やかに歓談。最後は恒例の「大阪締め」で閉会となった。
【2024(令和6)年7月1日第5167号2面】

関西漬物協会 安全衛生講習会を実施

 長谷川理事長
HACCPやナトカリ比学ぶ
 【大阪支社】関西漬物協会は18日、大阪市中央区の大阪産業創造館にて、安全衛生講習会をオンライン併用で開催した。
 講習会に際し、平井会長は「漬物製造業の営業許可制度への対応は、昨今最も重要な課題の一つで、ご苦労されたかと思う。当協会の年1回の安全衛生講習会が、衛生管理への緊張感を持続してもらえる場となれるよう、毎回期待している」と挨拶した。
 講習会に移り、大阪府食の安全推進課監視指導グループの小鯛哲也副主査が「HACCPに沿った衛生管理」をテーマに講演を行った。HACCPは、危害発生を防止するために不可欠な工程(CCP)を継続監視する衛生管理手法であり、①衛生管理計画の作成②実施③記録④検証のPDCAを回して実行していく。
 小鯛氏は「CCP管理が肝要ではあるが、そもそもの衛生管理の土台である『5S』(整理、整頓、清掃、清潔、習慣)や『一般衛生管理』(施設設備や従業員の衛生管理など)を疎かにしてはならない」と語り、衛生管理の基本について解説した。また従業員へ教育・訓練の場を適宜設けること、問題発生時の報告方法を予め決めておくことを勧めた。
 次に、同グループの倉光華菜主査が「食品事故発生時の対処方法」をテーマに講師を務めた。漬物における食中毒事例として記憶に新しいのが、平成24年に北海道で起きた白菜浅漬の摂取による腸管出血性大腸菌O157。死者8名、患者169名に及ぶ甚大な被害をもたらした。
 厚生労働省は、漬物の衛生規範を改正したり、浅漬製造の事業者向けにリーフレットを作成したりするなど努めてきた。さらに、この度の営業許可制度への移行で、より安全性を高められることが期待されている。
 倉光主査は「食中毒の発生リスクをゼロにすることはできず、万が一発生した場合、行政への届け出、原因究明、再発防止、従業員教育に努めてほしい」と訴えた。
 最後に、大阪府立環境農林水産総合研究所の高井雄一郎主幹研究員が「漬物の塩分とカリウムについて」講演。漬物は高塩分の食品というイメージが一般的に持たれているが、メーカー製造の漬物は近年、減塩傾向にある。
 さらに、漬物は塩のナトリウムを野菜のカリウムが身体から排出する働きがあるため、摂取する「ナトカリ」の比率に消費者が着目できるよう業界団体として啓発してほしいと呼びかけた。高井氏は、泉州水なすの機能性研究でも著名である。
 閉会の挨拶は、大阪府漬物事業協同組合の長谷川豊光理事長が「食品に携わる者として安心・安全への意識の高さは当然で、引き続き行政や研究者の方々のご意見をいただき、糧にしたい」と謝辞を述べ、衛生講習会は締めくくられた。
【2024(令和6)年6月21日第5166号4面】

大阪漬協総会 安井裕明理事が産業功労賞

 大阪漬協の総会
 長谷川理事長より安井理事(左)へ記念品贈呈
親睦事業やPR事業を着実に
 大阪府漬物事業協同組合(長谷川豊光理事長)は5月23日、第55期通常総会を開催した。
 開会に際し長谷川理事長は「災害救助用漬物保管事業を筆頭に、日頃より会員企業の皆様にはお世話になっている。親睦事業として前年度はゴルフコンペを開催することもできた。今年度も、懇親を深めながら、事業を着実に進める組合運営を行っていくので、各種協力をお願いしたい」と挨拶した。
 上程された全議案が承認された後は、5月に大阪府知事表彰(産業功労賞)を受賞した安井裕明理事(ビワコ屋社長)へ、長谷川理事長から記念品の贈呈が行われ、会員から受賞を祝福する拍手が捧げられた。
 安井理事は「本組合の理事を拝命して15年になる。この度の受賞を機に、より組合へ貢献したいという想いが強まった。皆様への感謝の気持ちを胸に、今後も力を尽くしたい」と語った。
 総会終了後の懇親会では、林野顧問が「来年は大阪・関西万博があり、大阪が世界的に注目される年になる。本組合では、漬物のPR活動に邁進する年にしたい」と乾杯の音頭を取り、和やかに懇親が深められ、途中には資材業者からのPRタイムが設けられた。
 最後は、藤原年宏理事、松下雄哉理事による大阪締めで盛会裏の中、懇親会が締めくくられた。
【2024(令和6)年6月1日第5164号3面】

総会見据えた決算理事会 環境変化に合わせ事業計画

長谷川理事長
大阪漬協の決算理事会
 【大阪支社】大阪府漬物事業協同組合(長谷川豊光理事長)は4月24日、大阪産業創造館で決算理事会を開催。5月23日に日航ホテル大阪(大阪市)で開催する総会を前に、前年度の事業報告並びに収支報告、また本年度の事業計画と予算案を承認した。
 長谷川理事長は「環境が変化しており組合の仕組みや事業を見直さなければいけない時期が来ている。より効率的な事業運営と、次世代へ負担を残さないためにも実のある議論をお願いする」と挨拶。
 審議に入ると、各事業の実施状況を詳細に報告しあい、調整を繰り返した。各議案は総会へ上程されることとなる。
 その後は会場を移して懇親会を実施。船べろ(せんべろ)を標榜する船場センタービルで、漬物や組合のあるべき姿を3時間以上にわたって語り合う、笑顔の絶えない時間を過ごした。
【2024(令和6)年5月1日第5161号2面】

天満菜約1tを収穫 なにわ伝統野菜の継承担う

なにわ伝統野菜の天満菜
生原料、塩漬け原料として引き取られる
 【大阪支社】大阪府漬物事業協同組合(長谷川豊光理事長)は、「なにわ伝統野菜」に指定されている天満菜を継承するため、栽培支援事業を行っている。
 3月1日には契約圃場でその収穫が行われ、辻漬物株式会社(辻博文社長、大阪府貝塚市、大阪漬協副理事長)にて生原料の引き渡しや塩漬け作業が行われた。
 天満菜は「大阪しろな」とも呼ばれるアブラナ科の野菜で、江戸時代から大阪市北区の天神橋付近で栽培されていたが、昭和30年代を最後に一度は市場から消滅した。
 しかし、2012年に同組合がその種子を入手して大阪府立環境農林水産総合研究所とともに栽培、種子の採取に成功、漬物として加工販売を推進するようになった。
 今年は1株当たり約1kgで、1090kgを収穫した。
 組合員4社が、一部を生原料として引き取り、残りの約700kgは辻漬物にて塩漬けした。
 辻副理事長は「天満菜の伝統は我々が守らなければ途絶えてしまうのは明白。商業的に拡大するのはまだ難しいが、伝統野菜の漬物へ積極的に取り組んでくれる組合員は多いので、伝統の価値普及に努めていきたい」と話している。
【2024(令和6)年4月1日第5158号2面】

三役会で事業詳細議論

 【大阪支社】大阪府漬物事業協同組合(長谷川豊光理事長)は3月19日、大阪市中央区の「がんこ寿司天満橋店」で三役会を開催。長谷川理事長の司会により、会は進められた。
 5月23日に開催される第55期通常総会に向け、提出議案の話し合いが行われた他、辻博文副理事長より、組合事業として3月1日に、自社の辻漬物株式会社(大阪府貝塚市)にて「なにわ伝統野菜」天満菜の漬込みを実施したことが報告された。本年収穫の天満菜は小ぶりで、かつ成長の過程で平年より気温が高い暖冬であったため、トウ(花茎のこと)立ちの傾向だった。
 また、3月17日に大阪市中央卸売市場で開催された漬物製造管理士技能評価試験関西ブロックに、同組合からは林野雅史顧問理事、辻博文副理事長が出席し、試験委員を務めたことも報告された。当日は1~3級合わせて32名が受検し、筆記試験(学科試験、技能要素試験)に加え、1級のみ実技試験がなされた。
 今後の事業としては、6月にゴルフコンペ・懇親会の開催を計画しており、同月には、例年実施される関西漬物協会の安全衛生講習会が開催されるため、組合員の受講を推奨する。
 さらに、大阪府の災害救助用漬物の備蓄事業の継続、食育事業の継続に加え、青年部の育成の他、2025年大阪・関西万博開催に際してPR案を固めていく方針が、確認された。世界へ日本の漬物の魅力を発信する。
【2024(令和6)年4月1日第5158号2面】

新年会で減塩講習会 塩味代替や新技術「ぬかパカ」も

長谷川理事長
 高井主任
講習会の様子
【大阪支社】大阪府漬物事業協同組合(長谷川豊光理事長)は16日、天王殿(大阪市天王寺区)にて講習会と新年会を開催。賛助会員を合わせて43名が出席した。
 講習会は黄鍾守副理事長の司会で開幕。大阪府立環境農林水産総合研究所(環農水研)の、食と農の研究部食品グループ高井雄一郎主任研究員が「減塩」や環農水研が提供する技術支援について講演した。
 環農水研はこれまで、泉州水なすのEマーク取得支援や、発色技術の改良、なにわの伝統野菜の母本選抜など様々な面で大阪漬協を支援してきた。
 講演に立った高井氏はまず、大阪漬協が協力した減塩製品に関するアンケート結果について報告。回答企業の過半数が減塩製品を扱っていること、特に小売用製品が増加していることが紹介された。
 一方、塩分に関する漬物メーカーの課題意識としては、漬物は低塩化が進んでいることの周知(高塩分のイメージ払拭)、カリウムや乳酸菌が豊富なことを考慮にいれた総合的な健康性の評価などが必要、などの回答が示された。
 これに対し、環農水研としては塩味を代替する技術や、美味しさを評価する技術などによる技術支援ができることを紹介した。
 この他にも、糠床が漬物に付着しづらくなる技術「ぬかパカ」や、泉州水なす色素の褐変防止技術、フリーズドライ食品の開発などにも技術移転が可能であることを発表すると、出席者から感心の声が上がった。
 続いて新年会では長谷川理事長が挨拶に立った。「まずもって能登半島地震の被災者にお悔やみを申し上げる。年明けから、漬物業界のみならず周辺業界でも廃業や倒産の報が相次いでいる。物価高騰など厳しい環境だが、今日この場で情報交換をして助け合っていこう」と危機感を持って呼びかけた。
 続いて来賓祝辞として環農水研の古川真総括研究員兼グループリーダーは「来年に迫った大阪・関西万博のテーマの一つが健康。減塩化などお力になれれば嬉しい」と話した。
 俣野貴彦副理事長は「高井氏の発表内で野菜のカリウム摂取が血圧低下に好影響があるとのことだった。減塩に偏りすぎず、漬物の美味しさと伝統を守りながら健康にも貢献できる形を模索していきましょう」と語り乾杯発声すると、しばしの歓談へ移った。
 最後は、未来の業界リーダーとして期待される松下雄哉理事と藤原年宏理事が、「大阪締め」の音頭を取り、中締めとした。
【2024(令和6)年2月21日第5154号2面】
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