2025年1月1日号・第5183号
少量から楽しめる「おかか高菜」
株式会社オニマル(荒巻哲也社長、福岡県みやま市瀬高町)は、明治37年創業の伝統技法を受け継ぎ、高菜漬や、割干大根漬の「博多ごぶごぶ」、粕漬などの漬物・惣菜を製造している。
量販店向けに注力しているのが少量パックの製品。
「からし高菜」「高菜炒め」「めんたい高菜」「おかか高菜」「激辛高菜」は70g。「ごま高菜」「しそ高菜」「かつおたくあん」「千切りたくあん」は100g。「博多ごぶごぶ」は110gで展開している。
中でも高菜漬は、同社が位置する福岡県みやま市瀬高町が古くから高菜の一大産地であったことから、主力製品となっている。同社の高菜漬へのこだわりは、厳選した九州産高菜原料を使用し、工場に搬入されたものを新鮮なうちに、塩と純100%ウコンで漬込む。 塩漬けされた高菜は、機械と手洗いによる三段階の洗浄を経て、美味しく食べられる塩分濃度の調整を行う。「高菜炒め」などは商品ごとにカットされた高菜を釜で炒めて味付け。炒めた後は急速冷却で旨味をぎゅっと閉じ込めている。
甘口の味付けからピリ辛、激辛まで多彩なラインナップで、ご飯のお供に、ラーメンやチャーハンに合わせて、と用途に応じて選べる。
また「博多ごぶごぶ」とは、カラカラに干し上げた割干し大根をしょうゆ、砂糖、お酢、唐辛子などの調味料と昆布を混ぜ合わせ大根を熟成させている。甘めの味付けとカリッとした歯ごたえある食感でご飯との相性は抜群だ。
なお同社は2020年より、運送業の株式会社柳川合同(荒巻哲也社長、福岡県柳川市)グループに入り、生産効率の大幅改善に成功した。荒巻社長は「自社農場を確保し高菜や大根の自給率3~4割を目指したい。原料さえあれば、漬物にはチャンスがあると見ている」と意欲を示している。
【2025(令和7)年1月1日第5183号12面】