2019年6月24日号 塩と暮らしを結ぶ運動
くらしお'熱中症対策行事に参加 J2町田ゼルビアと連携
塩と暮らしを結ぶ運動(略称‥くらしお)は2019年6月23日、協力団体である東京都町田市と連携し「熱中症対策ゼルビアキャンペーン」に参加。町田市立陸上競技場イベント広場で塩飴などのグッズを配布し、熱中症対策の呼びかけと運動の周知に努めた。
このイベントは町田市が熱中症対策への意識を高めるためにサッカーJ2のFC町田ゼルビアと連携して行っているもので、今年で3年目。同市はこのイベントにより、昨年の「ひと涼みアワード」ではスポーツ部門で最優秀賞を受賞している。なお、くらしおは昨年からイベントに参加している。競技場周辺のイベント広場に町田市とくらしおの共同ブースが設置され、15時から来場者に塩飴や、くらしお公式キャラクター塩イルカのクリアファイル、マグネット、「塩と暮らしのあれこれBOOK」のセットを配布した。
町田市は市保健所の健康推進課やボランティアの協力で、水に濡らすと首を冷却できる便利グッズ・ネッククーラー(非売品)を無料で配布。抽選でゼルビア選手のサインが当たる企画も実施されるとあって、小雨模様の天気にも関わらず開始前から長い行列ができるほどの人気ぶりだった。
当たり券が出ると歓声を上げる来場者や、また対戦相手のファジアーノ岡山サポーターが当たり券を引くと、ゼルビアサポーターに譲るというスポーツマン精神に溢れた心温まる光景も見られた。
ブースでは他に熱中症にまつわるクイズや「私の熱中症対策宣言」のコメントを書くコーナーも設けられた。その他にも、塩イルカの輪投げを実施。成功した人にはハンドタオルを、失敗しても参加賞として塩飴をプレゼントした。
くらしおが用意したグッズセット400個は開始から1時間ほどで配布を完了。また、町田市が配布したネッククーラーも、用意された1000個が試合開始前の5時頃には配布を完了し、イベントは大成功のうちに終了した。
このイベントは町田市が熱中症対策への意識を高めるためにサッカーJ2のFC町田ゼルビアと連携して行っているもので、今年で3年目。同市はこのイベントにより、昨年の「ひと涼みアワード」ではスポーツ部門で最優秀賞を受賞している。なお、くらしおは昨年からイベントに参加している。競技場周辺のイベント広場に町田市とくらしおの共同ブースが設置され、15時から来場者に塩飴や、くらしお公式キャラクター塩イルカのクリアファイル、マグネット、「塩と暮らしのあれこれBOOK」のセットを配布した。
町田市は市保健所の健康推進課やボランティアの協力で、水に濡らすと首を冷却できる便利グッズ・ネッククーラー(非売品)を無料で配布。抽選でゼルビア選手のサインが当たる企画も実施されるとあって、小雨模様の天気にも関わらず開始前から長い行列ができるほどの人気ぶりだった。
当たり券が出ると歓声を上げる来場者や、また対戦相手のファジアーノ岡山サポーターが当たり券を引くと、ゼルビアサポーターに譲るというスポーツマン精神に溢れた心温まる光景も見られた。
ブースでは他に熱中症にまつわるクイズや「私の熱中症対策宣言」のコメントを書くコーナーも設けられた。その他にも、塩イルカの輪投げを実施。成功した人にはハンドタオルを、失敗しても参加賞として塩飴をプレゼントした。
くらしおが用意したグッズセット400個は開始から1時間ほどで配布を完了。また、町田市が配布したネッククーラーも、用意された1000個が試合開始前の5時頃には配布を完了し、イベントは大成功のうちに終了した。
【2019年6月24日第4983号1面】
塩と暮らしを結ぶ運動公式サイト https://www.shiotokurashi.com/
2018年12月3日号 塩事業センター
海水総合研究所で講演 テーマは塩づくりと錆び
公益財団法人塩事業センター海水総合研究所は2018年11月27日、同研究所の講習室で「ソルト&シーウォーターサイエンスセミナー2018」を開催した。同セミナーは2004年から毎年開催されている講演会。今年で15回目を迎え、塩に関する種々のテーマを取り扱ってきた。
セミナー司会は海水総合研究所の吉川直人所長が務め、塩事業センターの津田健理事長が「塩に関する調査研究事業を行っているのが海水総合研究所である。腐食対応に関しては20年くらい前の調査でも当時のGNPの1~2%と非常に大きなコストがかかっており、そうした傾向は今も続いていると思われる」と挨拶の中で述べ、本日テーマの「塩づくりと錆び」について考える意義を示した。
講演会で最初に登壇したのは大阪府立大学大学院工学研究科の井上博之准教授で「なぜ金属は腐食するのか」と題し腐食に関する身近な話題から海水を使用するプラントまで、腐食を防ぐにはどうしたらよいかについて解説が行われた。井上准教授は腐食は止めることはできないが予測の中で遅らせることが技術であるとし、塩づくりの装置(減圧沸騰による濃縮)は、酸素による腐食を抑制するメカニズムを内包していることを確認した。最終的には経年劣化設備で起きる外面腐食の対策は塩製造においても重要であると話した。
続いて塩事業センター海水総合研究所の中村彰夫主任研究員は日本独自の製法であるイオン膜・立釜法を中心に日本の塩づくりと腐食(錆び)の現状について述べた。それによると製塩環境の腐食性というのは局部腐食のケースを考えなくてはならず、塩化物イオン濃度が上がるにつれて腐食性は高くなることを指摘。特にせんごう工程の腐食性が高いことを話した。製品の安全性に与える影響はほとんどないが、立釜の建設費、維持費としてコストに影響を与えるという。また、腐食の実例としては孔食、応力腐食割れ、すきま腐食、潰食、異種金属接触腐食というように様々なケースがあるため、各特性を理解し対処する必要性も語られた。
最後に同じく塩事業センター海水総合研究所の中島聖珠研究員が海水総合研究所で実施している腐食防止技術の研究の中で材料マップの構築、いわゆる任意の温度、組成、圧力(真空度)、において使用できる金属を選定する方法を確立する研究を紹介した。立釜の構成材料はステンレス鋼やニッケル合金があるが塩水の濃縮度、温度が高くなると臨界電位が低下して腐食しやすくなることや酸素濃度が低いと自然電位が低下して腐食しにくくなり、銅イオンの影響も受けにくくなることが伝えられた。
講演会終了後は見学会を実施。多数の参加者が本館の分析室や実験棟を回り次世代型イオン交換膜装置が本格稼働する見込みなど、最新の状況も語られた。
セミナー司会は海水総合研究所の吉川直人所長が務め、塩事業センターの津田健理事長が「塩に関する調査研究事業を行っているのが海水総合研究所である。腐食対応に関しては20年くらい前の調査でも当時のGNPの1~2%と非常に大きなコストがかかっており、そうした傾向は今も続いていると思われる」と挨拶の中で述べ、本日テーマの「塩づくりと錆び」について考える意義を示した。
講演会で最初に登壇したのは大阪府立大学大学院工学研究科の井上博之准教授で「なぜ金属は腐食するのか」と題し腐食に関する身近な話題から海水を使用するプラントまで、腐食を防ぐにはどうしたらよいかについて解説が行われた。井上准教授は腐食は止めることはできないが予測の中で遅らせることが技術であるとし、塩づくりの装置(減圧沸騰による濃縮)は、酸素による腐食を抑制するメカニズムを内包していることを確認した。最終的には経年劣化設備で起きる外面腐食の対策は塩製造においても重要であると話した。
続いて塩事業センター海水総合研究所の中村彰夫主任研究員は日本独自の製法であるイオン膜・立釜法を中心に日本の塩づくりと腐食(錆び)の現状について述べた。それによると製塩環境の腐食性というのは局部腐食のケースを考えなくてはならず、塩化物イオン濃度が上がるにつれて腐食性は高くなることを指摘。特にせんごう工程の腐食性が高いことを話した。製品の安全性に与える影響はほとんどないが、立釜の建設費、維持費としてコストに影響を与えるという。また、腐食の実例としては孔食、応力腐食割れ、すきま腐食、潰食、異種金属接触腐食というように様々なケースがあるため、各特性を理解し対処する必要性も語られた。
最後に同じく塩事業センター海水総合研究所の中島聖珠研究員が海水総合研究所で実施している腐食防止技術の研究の中で材料マップの構築、いわゆる任意の温度、組成、圧力(真空度)、において使用できる金属を選定する方法を確立する研究を紹介した。立釜の構成材料はステンレス鋼やニッケル合金があるが塩水の濃縮度、温度が高くなると臨界電位が低下して腐食しやすくなることや酸素濃度が低いと自然電位が低下して腐食しにくくなり、銅イオンの影響も受けにくくなることが伝えられた。
講演会終了後は見学会を実施。多数の参加者が本館の分析室や実験棟を回り次世代型イオン交換膜装置が本格稼働する見込みなど、最新の状況も語られた。
【2018年12月3日第4958号7面】
公益財団法人塩事業センター https://www.shiojigyo.com/
2018年6月25日号 塩事業センター
需要喚起と減塩商品
公益財団法人塩事業センター(津田健理事長、東京都品川区)は漬物需要が高まる時期に店頭で原料野菜と共に大量陳列を行い、需要喚起を行っている。6月は梅の時期であり、全国的に「食塩5㎏」を中心に今年も各地の塩元売会社を通じて積極的な売り場提案を実施する。
販促ツールとしては「食塩でつくる美味しい梅漬け」と「旬の山菜をおいしくいつもの食塩」の2つのポスターや「梅干し」や「キャベツの洋風漬け」のレシピを紹介した手に取りやすいリーフレットを用意した。商品紹介やレシピ提案だけでなく塩事業センターでは塩に関する様々な情報を分かりやすく提供することを目的にHP内に「塩百科」を掲載している。塩の基本、塩のつくり方、塩の用途、塩の選び方、数字で見る塩などの項目を設置し塩の知識が深まる内容となっている。
そして、今年春から新発売した「食塩 減塩タイプ200g」と「食卓塩 減塩タイプ90g」も好評で、展示会などでの反応も良く取り扱う小売店も増えてきている。HPで減塩レシピも紹介するなど塩事業センターならではのやり方で減塩商品の定着を進めている。
「食塩 減塩タイプ200g」は、シェア№1商品「食塩」と比べ塩分を50%カットし塩味のあるカリウムとにがりを加えておいしい塩味に仕上げた。うず潮で有名な徳島県の鳴門市の海水からつくった国産塩で保存にも便利な使いやすいチャック付きスタンディングパウチ入り。標準販売価格は248円(税抜)となっている。
販促ツールとしては「食塩でつくる美味しい梅漬け」と「旬の山菜をおいしくいつもの食塩」の2つのポスターや「梅干し」や「キャベツの洋風漬け」のレシピを紹介した手に取りやすいリーフレットを用意した。商品紹介やレシピ提案だけでなく塩事業センターでは塩に関する様々な情報を分かりやすく提供することを目的にHP内に「塩百科」を掲載している。塩の基本、塩のつくり方、塩の用途、塩の選び方、数字で見る塩などの項目を設置し塩の知識が深まる内容となっている。
そして、今年春から新発売した「食塩 減塩タイプ200g」と「食卓塩 減塩タイプ90g」も好評で、展示会などでの反応も良く取り扱う小売店も増えてきている。HPで減塩レシピも紹介するなど塩事業センターならではのやり方で減塩商品の定着を進めている。
「食塩 減塩タイプ200g」は、シェア№1商品「食塩」と比べ塩分を50%カットし塩味のあるカリウムとにがりを加えておいしい塩味に仕上げた。うず潮で有名な徳島県の鳴門市の海水からつくった国産塩で保存にも便利な使いやすいチャック付きスタンディングパウチ入り。標準販売価格は248円(税抜)となっている。
「食卓塩 減塩タイプ90g」は、カリウムの配合を少なく抑えることで、くせのない塩味に仕上げた。「食卓塩」と言えば昭和27年発売以来カテゴリーシェアのトップを維持してきた〝赤いキャップ〟でお馴染みのロングセラー商品。びんの形状、振り出し易さはそのままで緑のキャップで新登場したというインパクトも大きい。標準販売価格は198円(税抜)となっている。
家庭での塩の消費量は年々減少傾向にある一方で、減塩タイプの塩商品は消費量が比較的安定している。そのようなニーズに着目し、さらにおいしさと使い勝手の良さで差別化を図っている。
公益財団法人塩事業センター https://www.shiojigyo.com/
家庭での塩の消費量は年々減少傾向にある一方で、減塩タイプの塩商品は消費量が比較的安定している。そのようなニーズに着目し、さらにおいしさと使い勝手の良さで差別化を図っている。
【2018年6月25日第4939号12面】