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野崎漬物株式会社 宮崎県

創業70年を越えて 地域に愛される食文化創造企業へ
千本漬 一本

<企業紹介> 野崎漬物

九州育ち
野崎漬物株式会社(野﨑偉世社長、宮崎市)は、沢庵、高菜をはじめ各種漬物及び鶏の炭火焼、冷や汁など惣菜製品を製造する総合食品メーカー。また九州一円をカバーするベンダーとしても、九州屈指の規模を誇っている。
「環境」「地域」「自然」「技術」「安心」―。5つのキーワードをベースに、時代のおいしさを追求する。本物のおいしさを求める一人ひとりの食生活を見つめながら、より満足のある新しい食文化を創造し続ける。従業員の「人」を育てる福利厚生事業、小学生の工場見学を受け入れる「食育」、また「健全な食生活は健全な肉体から」と、ソフトボール、ミニバレーボール、リトルシニア野球など、各種青少年スポーツへの協賛事業も行っており、地元への貢献度・知名度は高い。関連会社の「一ツ葉フーズ」では、鶏炭火焼きやおせち料理など惣菜の製造・販売、持ち帰り弁当のほっかほっか亭宮崎地区本部など、多角的に事業展開している。

<野崎会2024> 利益体質へ改革方針発表 講演はJR九州の「まちづくり」

髙木会長
野﨑社長
小池氏
堂本副会長
野崎漬物の取引先が集結
 野崎漬物株式会社(野﨑偉世社長、宮崎県宮崎市)の取引業者約70社で構成する「野崎会」(髙木徹会長)の総会が9月25日、宮崎市のJALシティホテル宮崎で開催された。野﨑社長は各種コストの上昇が企業の利益圧迫、消費者の節約志向を強めていると指摘し、3つの改革方針を発表。野崎会会員らはこれを後押しし、ともに繁栄していくことを誓い合った。
(大阪支社・小林悟空)

 総会の冒頭、挨拶に立った髙木徹会長(TOPPAN営業部長)は、「各種コスト上昇に加えて、ここ宮崎でも地震や台風被害などの天災が続いた。リスク管理をしながら経営しなければならない。しかし、宮崎県内にも注目のスタートアップ企業が続々誕生しているように環境変化の中にもチャンスを見出すことはできる。我々も新たな挑戦をし続けよう」と語り、野崎漬物の成長を後押ししていくことへ意欲を見せた。
 続いて登壇した野﨑社長は「食品原料、資材、物流費、人件費と全てが高騰している。宮崎県の最低賃金は2020年が793円だったのが今年10月から952円と2割上昇となる。しかしそのコストを商品価格に転嫁すれば消費意欲減退のリスクが付きまとう。早急に改革へ取り組み、利益体質を作っていかなければ生き残れない」とし、3つの改革方針を発表した。
 一つが社員定着率の改善と日本人正社員数の向上。働く環境をこれまで以上に整えたことで、新卒採用を含めた今期採用者の定着率は7割超となり、これを維持する。有期雇用の外国人スタッフへの依存度を下げ、日本人正社員の割合を高めていくことでサービス品質を向上させていく。
 次に関連企業、特に自社農園として原料野菜栽培を行う株式会社野崎ファームの事業拡大。原料を安定した価格で仕入れられることによる利益改善や、これまで原料不足により発生していたチャンスロスを減らしていく。
 3つ目が、漬物の素材利用の提案強化。現在同社では干し沢庵を使った「たくあんチップス」を発売中、また沢庵や高菜を使った「素材ぜーんぶ宮崎餃子」を開発中であり、このように食卓の添え物以外の用途を拡大していく。自社商品としての展開に加え、他の食品メーカー、中外食企業へも広く提案していく。最後に今期のスローガンを「伝統を守り未来を切り拓く」としたことを発表した。
 総会では役員改選が行われ、野崎漬物の野﨑伸一会長が顧問、野﨑社長が名誉会長に就任。事務局長を総務人事課の前西初奎係長が務める。
 前年度の事業報告、収支決算としては、野菜生産者を対象とした研修会や「野崎漬物育英会」への支援を行ったことを確認。本年度も同様の事業を推進していく計画である。また、新入会員として、会津天宝醸造(福島県)が紹介された。
野崎漬物フーディーズが全国出場を報告
 続く講演会では、株式会社JR宮崎シティの小池洋輝社長が、『九州をもっと面白く~JR九州とまちづくり~』の演題で講演した。小池氏はJR九州入社後、複合商業施設「アミュプラザ」の企画運営や「立地創造型」のまちづくりを推進してきた経歴を持つ。
 小池氏は初めに、JR九州の歴史や域内人口を参照しながら、鉄道事業だけでは経営が成り立たない状況にあると話し、流通・外食、運輸、不動産、建設、ビジネスサービスなどの多角化経営を推進していると紹介。それらの成長には九州を住みたい、働きたい、訪れたい街へとプロデュースしていく必要があると語る。
 その実現方法として同社ではアミュプラザ(ターミナル駅隣接の複合商業施設)でのイベント実施による賑わい創出、不動産業やアウトドア事業とも連携した地域プロデュース等に取り組んでいる。これらを象徴するのが現在福岡県で取組む「油山」のプロデュース。福岡県は都市部と自然の距離が近く、東京には無いライフスタイルを提供できる街としての都市ブランディングを目指している。
 食も単に美味しさだけではなく「サスティナブル」「エンターテインメント」といった要素を取り入れることで普遍的な価値を提供できるものであり、目下、「フクオカ・サスティナブル・フードパーク」を九州大学箱崎キャンパス跡地(福岡市東区)に計画中であると明かした。漬物は地域に根ざす伝統食品であり、観光や農業と密接に関係するため、まちづくりは重要な観点である。
 その後は、堂本好壮副会長(堂本食品副社長)が、「日本の人口減少は加工食品メーカーにとって逆風であると同時にニーズの変わり目でもある」と指摘し、ビジネスチャンスを捉えられるよう情報交換を呼びかけて懇親会へと移った。
 同社社員らも在籍する女子ソフトボールチーム「野崎漬物フーディーズ」が昨年、結成3年目で全国大会出場を果たしたことを報告するなど和やかな雰囲気で親睦を深め、最後は西岡昌志会計監事(西岡商店社長)の中締めで幕を閉じた。
ゴルフコンペ参加者一同
懇親ゴルフコンペ開催 野崎漬物・中村氏が優勝
 野崎会総会が行われた翌26日は、宮崎市のフェニックスカントリークラブで、懇親ゴルフコンペを開催。長く続いた暑さも和らぎ、快適な気候でプレーを楽しんだ。上位入賞者の成績は次の通り。(敬称略)
 【優勝】中村和徳(野崎漬物、N73・4)
 【準優勝】桐原雅大(共立冷熱、N74・4)
 【3位】近藤友則(野崎漬物、N77・0)
【2024(令和6)年10月1日第5175号3面】

<オススメ商品 >黒の千本漬・糠割千本沢庵・干しあわせ・しそ味千本・ぬか漬けの素

黒の千本漬
糠割千本沢庵
しそ味千本
看板商品の「千本漬」は宮崎県産契約栽培本干し大根を使用し、創業以来60年以上にわたり取引先から支持を得ている。昔ながらのほんのり甘くてしょっぱい沢庵の味を再現し、その品質は「漬物グランプリ2018」の金賞受賞で証明された。
 
「黒の千本漬」
 漬物グランプリ2021・審査委員特別賞!
2020年より、その千本漬を燻製したブラック仕立ての「黒の千本漬」を発売。宮崎県産の干し沢庵を使用し、芳醇な燻製の香りとコクある調味で仕上げた一品。全日本漬物協同組合連合会主催「漬物グランプリ2021」では、審査委員特別賞を受賞している。
燻製された沢庵では秋田の〝いぶりがっこ〟が有名だが、秋田では沢庵用の大根を漬け込む前に天日干しする際、屋外に干すと凍ってしまうため室内に吊るして干した。それが囲炉裏の煙で自然と燻され、その大根を糠漬けしたことが「いぶりがっこ」の始まりと言われている。
 一方、この黒の千本漬は、天日干し後の大根を糠漬けにし、旨味を凝縮して漬け上がった沢庵を燻製して、香りをまとわせている。いぶりがっことは、また一味違った味わいが楽しめる。
干しあわせ
その他にも、コロナウイルスによる巣ごもり需要で消費が伸びている沢庵製品のオススメ商品を多数投入。
「糠割千本沢庵」は、こちらも宮崎県産の干し大根を使用し、煎り糠と柿の皮の風味を活かした沢庵である。
 
「干しあわせ」は、宮崎県産干し大根を使用した昔懐かしい味の沢庵漬。ほんのり甘口で後味が良く、ネーミング通り「しあわせ」を感じる商品。
 
「しそ味千本」は、九州で№1の人気を誇るしそ味沢庵。爽やかなしその香りと、すっきりとした甘さがマッチした沢庵漬である。

<オススメ商品>「千本漬」「てげてげ漬」「九州育ち」「鶏炭火焼」

看板商品「千本漬」は、宮崎県産契約栽培本干しだいこんを使用し、創業以来60年以上にわたり取引先から支持を得ている。昔ながらのほんのり甘くてしょっぱい沢庵の味を再現し、その品質は「漬物グランプリ2018」の金賞受賞で証明された。
その「千本漬」はハーフタイプもある。昔ながらの製法は守りつつ、時代のニーズに合わせ「塩分・甘味・食感」を少しづつ改良し、進化し続ける「千本漬」である。
 
 また「てげてげ漬」は、漬物日本一決定戦「T-1グランプリ2012」の九州・沖縄ブロック大会、法人の部最高金賞に選ばれた。じっくり時間をかけて熟成乳酸発酵させた野菜を、あっさりして食べやすいように甘味・酸味のバランスをとり梅酢味に仕上げている。
 
プロパー商材の中ではミニサイズが定着しており「九州育ち」シリーズは、沢庵・高菜漬など食べ切りの量目と値頃感のある価格設定で、九州内のスーパーでも大人気商品となっている。
 
「鶏炭火焼」は、備長炭100%の遠赤外線効果でじっくりと焼き上げ、その美味しさをぎゅっと真空パック。 炭火焼歴20年のたたきあげ職人が、自らの手で丹精込めて焼き上げた逸品。
宮崎名物「鶏炭火焼」

「九州育ち」シリーズ

 「九州育ち」シリーズは発売後10年を超え、ミニサイズ沢庵だけでなく刻み漬、ひとくちサイズの沢庵、高菜漬なども揃っており、同社のメインブランドとしてすっかり定着した。
 アイテムは次の通り。
 ▼「干し大根つぼ漬」=宮崎特産の寒干し大根を使用し、同社独自の製法で、まろやかなしょうゆ味に仕上げた一品。
 ▼「九州育ち あまくち」=シリーズの中でも特に人気の商品。九州産大根を丁寧に漬け込み、あまくちに仕上げた。子供から高齢者まで、幅広い年齢層に受ける味付けだ。
 ▼「九州育ち しそ味」=さっぱり甘口、爽やかなしそ味に仕上げた一品。しそ味沢庵は、九州では特に人気が高い。
 ▼「九州育ち かつお味」=厚切りの枕崎産かつお節入り。一口食べればかつお節の風味が口いっぱいに広がる、こだわりの逸品だ。
 ▼「九州育ち ぬか風味」=九州産の大根を使用し、同社独自の漬け込み製法で仕上げた、ぬか風味たっぷりの商品。
 ▼「九州育ち みそ漬」=九州独自の“麦みそ”にじっくり漬け込んだ沢庵。麦みそ漬沢庵は、しそ味と共に九州では特に人気が高い商品である。
干し大根つぼ漬
あまくち
しそ味
かつお味
ぬか風味
みそ漬

未来につなぐ「千本漬」

NB千本漬 セミロング(1本入)
寿司用千本漬(2本入)
 野崎漬物株式会社(野﨑偉世社長、宮崎県宮崎市)は、沢庵をはじめとする各種漬物から、鶏の炭火焼、冷や汁、生おせちなど惣菜製品まで製造する総合食品メーカー。
 また九州一円から関西までカバーするメーカーベンダーとしても九州屈指の規模で、安定した業績を誇っている。
 沢庵の看板商品「千本漬」は、日本農業遺産に認定された宮崎「田野・清武地域」の櫓干し大根を使用。その昔、漬込みに使用した4斗樽(約72ℓ)には、1000本の干し大根が入ったとされる。ハザ掛けの干し作業から選定、漬込みまでを丁寧に行わないと一樽に1000本は入らないため、その心意気を商品名に込めたのが「千本漬」だ。
 発売以来70年以上にわたり、取引先から支持を得ている昔ながらのほんのり甘くてしょっぱい沢庵の味を再現しており、「漬物グランプリ2018」では金賞を受賞。その品質は折り紙付きである。
 「寿司用千本漬」は、長年にわたり首都圏を始め全国の寿司名店から指名購入を得ている業務用沢庵。このほど従来の1㎏タイプから、コロナ禍を含め昨今の市況、環境変化に合わせて2本入りタイプを新規に開発した。
 これまでの販路とともに一般量販店など当該商品にとっては新しい販売チャネルへも提案し、好評を得ている。原料には同社契約農家が丹精込めて天日干しした宮崎県産干し大根を厳選して使用。「お新香巻き」、「トロたく巻き」や「お新香盛合せ」に重宝し、最近では「キンパ」への利用も増えている。
 「NB千本漬 セミロング(1本入)」は、70年以上愛されている千本漬を未来につないでいくためリニューアル発売した。外的要因による各種コストアップ分を自社努力で吸収できる範囲を超過したため、同社では干し沢庵一本タイプについて取引先に対し価格改定を実施した。
 それとともに、当該商品サイズ〝セミロング〟を新たに開発。購入頻度維持を図る商品として市場投入する。
 この秋から本格導入を開始し、核家族等の少人数世帯への対応や、商談時に「食品ロス(食べ残し)防止など、SDGsの面においても効果的な商品」との意見も得ている。調味スペックは、既存の一本物タイプからの変更はない。
【2022(令和4)年11月11日第5111号5面】

<オススメ商品>「漬物屋が本気でつくったぬか漬けのもと」

同社が満を持して発売したのが「漬物屋が本気でつくったぬか漬けのもと」(180g)である。本製品はチューブ状の容器で、ぬかが簡単に絞り出せる。2021年2月に宮崎県内限定で先行販売し、4月からは新デザインで全国発売した。
塗って・包んで・寝かせるだけ! ぬか床の管理いらずで胡瓜なら8時間、にんじんやアボカドなら24時間で簡単にできるのが特徴。さらに使い切りなので野菜だけでなく、お肉にも使える。
 昔は、家庭にぬか床があり自然に漬物に触れる習慣があった。しかし、時代の流れで家庭からはぬか床がなくなり、漬物はスーパーで購入する物に変わった。食事の多様化と共に多くの食品があふれ、漬物への意識が薄くなっている。
時代とともに薄れていく漬物文化の中、ぬか床を維持管理するのは、一部のヘビーユーザーに限られている。しかし、このぬか漬けチューブであれば、食べたい時に食べたいだけ作ることができる。
同社の野﨑偉世社長は「ぬか漬けを作る機能が家庭に常備されている環境が復活すれば、漬物文化の灯りを取り戻すことができるのではないだろうか」と語っている。この「ぬか漬けのもと」で、漬物文化の継承と共に、コロナ禍で自宅にいる時間が長い今、発酵生活で健康を維持する点もアピールしていく。
 
使い方動画は→こちらから
 

<オススメ商品>「鶏炭火焼せんべい」

鶏炭火焼せんべい
旨味をギュッと閉じ込めた
表彰状を手にする野﨑社長
「みやざきFOOD AWARD」審査員賞 受賞
 野崎漬物株式会社(野﨑偉世社長、宮崎県宮崎市)は、グループ会社の株式会社一ツ葉フーズ(同)が製造する「鶏炭火焼せんべい」が、「みやざきFOOD AWARD2022」(主催:宮崎県)で、全日空商事株式会社審査員賞を受賞した。
 「みやざきFOOD AWARD」は、県内の優れた食材を用いて作られた新商品を県内外の食の専門家が審査・表彰をするイベント。審査企業は全日空商事の他、宮崎空港ビル株式会社、株式会社ハツトリー(スーパーマーケット)、株式会社京阪百貨店など8社。
 「鶏炭火焼せんべい」は、一ツ葉フーズが製造している鶏の炭火焼の肉が20%含有している。手焼きする鶏の炭火焼き製造過程で出る端肉の部分を、ギュッとプレス。旨味を閉じ込めてからパリッと香ばしいせんべいに手焼きで仕上げる、W手焼き製法のせんべいである。一口食べると鶏の炭火焼きの風味が口の中いっぱいに広がる。お菓子としても、焼酎のおつまみにも最適な一品である。そのユニークさと品質の高さが、今回の受賞につながったといえる。
 現在、野崎漬物オンラインショップでテスト販売中。野﨑社長は「コロナが落ち着き、観光客が戻ってくる頃には本格販売したい」と語っている。
【2022(令和4)年4月11日第5090号14面】


女子ソフトチーム全国大会へ 創部3年目で初出場の快挙

全国大会出場を果たした野崎漬物フーディーズ
歓喜の表彰式
 野崎漬物株式会社(野﨑偉世社長、宮崎県宮崎市)の女子硬式ソフトボールチーム「野崎漬物フーディーズ」が、創部3年目にして初の全国大会出場を果たした。
 6月3~4日に行われた第44回「全日本クラブ女子ソフトボール選手権大会」九州地区予選会(指宿市開聞総合グランド・鹿児島県)で、1回戦は15対1と4回コールド勝ちで公式戦初勝利を挙げ、勢いに乗った。
 2回戦は11対7、準決勝は10対9と、ともに前半大きくリードされながら終盤に大逆転で勝利し、決勝へとコマを進めた。
 佐伯中央病院SC(大分県)との決勝戦は惜しくも敗れたが、見事な準優勝で全国切符を手に入れた。
 同チームは九州で唯一、宮崎県にだけ存在しなかった女子硬式ソフトボールチームで、2021年4月より活動を開始。「0」からのチーム作りで監督、社員、助っ人の協力により、なんとか大会には出場できていたが、創部から2年間の公式戦は4試合とも全てコールド負けだった。
 野﨑社長は「なかなか部員も安定せず。この社会人クラブチームは存続できるのだろうか? と心配になっていた」と語る。
 今年は創部3年目で、もう一度全員での一勝を目指し、気持ちを入れ替え、練習強化、選手集めに力を入れた。今大会はその成果が結実し、2日間4試合を部員9人で戦い抜いて、見事に全国大会出場を果たした。
 「この勝利でなんとか、チームとしての姿が見えてきた。これを機に素晴らしい人財が集う、人気チームになれるように盛り上げていきたい」としている。
 全国大会の第44回「全日本クラブ女子ソフトボール選手権大会」は24チームが出場し、7月15日~17日、香川県坂出市総社グランドで行われる。九州代表は、佐伯中央病院SC(大分県)、野崎漬物フーディーズ(宮崎県)、出口グループペパーミントエンジェルズ(長崎県)の3チーム。
【2023(令和5)年6月16日第5131号1面】

選手・監督 コメント

木下鈴伽キャプテン
今までの大会は、なかなか勝つ事が出来なかったが、今年は活気のある選手が加わり、悪い状況の中でも楽しくプレーすることができたことが勝因だと思う。
全国大会でも常に明るく、はつらつとしたプレーで勝利することができるように日々の練習を積んで頑張りたい。

堀内祐規子監督
創部3年目にして全国大会出場権を獲得出来たことを本当に嬉しく思います。
チーム全員が会社での仕事をしっかりとやりつつ、ソフトボールも楽しみながら取り組んでくれています。
前向きな選手が多く、私も選手から力を貰っています。
クラブ九州予選では逆転逆転のゲーム展開で粘り強く勝ち取ることができました。
初の全国大会への挑戦も、予選同様に粘り強く、チーム全員で最後まで全力で楽しみたいと思います。
最後に、いつも応援して頂きありがとうございます。
これからも頑張りますので宜しくお願いいたします。

女子ソフト部が本格始動

野﨑常務(後列左)と選手たち
2027年宮崎国体に向けて
野崎漬物株式会社(野﨑伸一社長、宮崎市)では、2020年8月に結成した女子硬式ソフトボールクラブチーム「野崎漬物フーディーズ」が2021年4月4日、本格始動した。
宮崎市清武総合運動公園で行われた初練習には、地元マスコミも多数取材に駆けつけた。沢庵と同じ黄色を基調に、大根をイメージしたエンブレム、肩口に宮崎を代表するブーゲンビリアの花がデザインされたユニフォームを身に着けた選手たちが、はつらつと練習に取り組んだ。
野崎漬物がソフトボールチームを結成した経緯は、一つはもともと同社にはスポーツを支援する文化が根付いていること。野球部やリトルシニア(中学生硬式野球)が存在し、以前はリレーで全国大会に出場経験のある陸上部もあった。同社社員が受け入れやすい土壌がある。
 二つ目は、同社従業員の8割が女性であり、生産部では9割である。ベトナム女性の実習生が年々増えてきており、生活面の補助や仕事時の指導的役割を担える人材として、同世代の同性がやりやすいであろうと考えた。それと同時に、同社では外国人研修生受け入れの事業協同組合や、農場法人の野崎ファームなどグループ企業を立ち上げている。その中で女性活躍を更に推進し、正社員の女性比率向上と管理職への登用も目標としている。三つ目は、同社は「宮崎に根差しているからこそできる企業活動を!」がモットー。宮崎の魅力である「食」+「スポーツ」=健康を宮崎の地域活性化と共に全国にPRしていくのが狙い。
大根をイメージしたエンブレム
これらについて同社の野﨑偉世常務は、「食については、宮崎でとれる多くの食材に加工技術で付加価値をつけて販売し、各地域とともに雇用を創出する。一方のスポーツについては、女性が社会人としてやれる環境が少ないため、女性活躍を推進する弊社が、今後もあらゆるスポーツで、競技から生涯へ移行する期間のサポートを担っていきたい」と語っている。
2027年には国民スポーツ大会が宮崎で開催される予定で、宮崎としてその機運が高まっている今、各競技協会そして地域自治体と連携を深め、支援体制を強化することで、5年でしっかりと構築をし、国民スポーツ大会が終わった後でも、継続してスポーツ支援ができる体制を整えていきたい、としている。
 現在、ソフト部に所属する13名のうち、3名は今春高卒で同社に入社した社員。今後も毎年、ソフト経験者を3~4名ずつ採用し、5年後に社員だけでのチーム編成を目指す。
【2021(令和3)年4月11日号9面掲載】
(※文中の役職は、新聞掲載時のものです)
 

野崎漬物オンラインショップ http://www.nozaki-p.com/products/list.php

 

<企業情報>

会社野崎漬物株式会社
代表
代表取締役会長 野﨑伸一
代表取締役社長 野﨑偉世
創業昭和26年3月
業務内容各種漬物製造販売
住所(本社)〒880-0852 宮崎県宮崎市高洲町95
電話(代表)0985-24-7767
FAX0985-24-7784
HPhttp://www.nozaki-p.com/
メールinfo2@nozaki-p.com

紙面アーカイブ 2024年5月21日号3面 宮崎県漬協総会

紙面アーカイブ 2023年11月11日5面

 しび辛くん麻辣バージョン
 千本漬2個入り
 NB千本漬 セミロング(1本入)
 九州育ち あまくち
干し大根の「しび辛くん」発売
 野崎漬物株式会社(野﨑偉世社長、宮崎県宮崎市)は沢庵をはじめとする各種漬物から、鶏の炭火焼、冷や汁、生おせちなど惣菜製品まで製造する総合食品メーカー。また九州一円から関西までカバーするメーカーベンダーとしても九州屈指の規模で、安定した業績を誇っている。
 この度、フック用穴あき袋入りでおつまみ売場などで展開できる新商品として、干し沢庵をピリリと辛いおつまみ風に仕上げた「しび辛くん麻辣バージョン」を発売した。
 干し沢庵の甘みと旨み、そしてギュッと噛みしめるような食感が、しび辛な麻辣味と相性抜群。ビールやハイボールなどと合わせたいおつまみになった。
 健康や体型が気になるけどお酒はしっかり楽しみたい、という人にもおすすめできる。歯ごたえとパンチのある味で少量ずつでも満足感がある。ベースが干し沢庵であるため脂質が非常に少ない。さらに干し沢庵は発酵食品であり、食物繊維やGABAなどの成分が豊富と健康へのプラス要素を持っている。
 パッケージは漬物・沢庵という先入観を持たせないデザイン。黒が基調になっていることから、九州の大手量販店ではブラックフライデー(11月24日)へ向けた販促商品とする動きも出ている。
 漬物売場での沢庵も順調な販売状況だ。干し沢庵の看板商品「千本漬」は今年から2個入りタイプを発売している。一本物、セミロング(一本)と並ぶ新規格として投入したことで、これまで以上に売場特性に合わせた提案が可能となった。
 「千本漬」は日本農業遺産に認定された田野・清武地区で櫓干しした大根を漬け込んだのち、昔ながらのほんのり甘くてしょっぱい沢庵の味を低塩(3%)にて再現している。
 塩押し沢庵の「九州育ち」シリーズも販路を拡大中だ。ベーシックな『あまくち』を始めとして『みそ漬』、『かつお味』、『しそ味』と揃えている。パリッと歯切れ良い食感で子どもからお年寄りまで幅広く愛されているシリーズだ。
 同社は大根原料生産で『株式会社野崎ファーム』を設立し、農業人口減の現代においても安定した原料確保を目指している。宮崎ならではの新しい働き方として、冬場は大根栽培、夏場は海のライフセーバーやプール監視員(県から受託)という『ファーム&マリン』を提唱している。
【2023(令和5)年11月11日第5145号5面】

野崎会 新規受注で売上3億円増 TOPPANの髙木氏が新会長

野﨑社長
野崎漬物の社員一同
第39回野崎会通常総会
 髙木会長
 【大阪支社】野崎漬物株式会社(野﨑偉世社長、宮崎県宮崎市)の取引業者約70社で構成する「野崎会」(髙木徹会長)の総会が3日、宮崎市のシーガイアコンベンションセンターで開催。前期、関東・関西方面で取引先を増やし、売上を大きく伸ばした野崎漬物をさらに後押しするため、会員の団結が強まる一日となった。
 野﨑社長は「当社は73期目を迎えた。前期は高菜、干し大根のつぼ漬や一本物で、関東、関西にて新規受注があり売上を約3億円伸ばすことができたのは皆様の支援があってこそだと感謝している。現在もPBの受注を狙っている。一方で利益面は微増であり、原因はやはり諸コストの上昇にある。この流れは5年は続くものと予測を立てており、漬物業界では企業淘汰が進むと見ている。気を引き締めていきたい」と語った。
 岩田副会長
 また社内の変化については「外国人実習生を新たに25名受け入れ、合計50名を預かっている。彼らの力を借りながら製造力を強化していく。生産性向上も推進し、縦横の連携を強めるためプロジェクトチームを立ち上げた。若手が中心となり新商品『しび辛くん麻辣バージョン』も生まれた。ソフトボールチーム『野崎漬物フーディーズ』は創部3年目で全国大会出場できた。社員選手は現在3名で、来年度から新たに3名入社する予定だ」と厳しい見通しを明かした。
 野崎会の会長には、新たにTOPPAN株式会社の髙木徹氏が就任。また共立冷熱株式会社(宮崎市)が新入会となった。総会後には講演会や懇親会も開かれた。
 総会の冒頭、事前の理事会にて新会長に就任したTOPPAN株式会社の髙木徹氏が挨拶に立った。髙木氏は、自社が凸版印刷株式会社から事業領域の多角化に伴い社名変更したことに触れ、社会の変化の早さを指摘。また、ロシア‐ウクライナ戦争の長期化や値上げラッシュで生活環境が圧迫されている状況から「資源を無駄にしないことの重要性が高まっている。野﨑社長から、大根はこれまで規格外品として多くが廃棄されてきた現実を聴いた。野崎漬物ではこれを有効活用しようと取り組まれ、経済的にも成果を上げている。こうした姿勢を我々も見習い、ともに発展していきましょう」と挨拶した。
 しび辛くん麻辣バージョン
 続く新入会員紹介では共立冷熱株式会社(宮崎市)が紹介された。
 議事に移ると、事業報告が行われ、前年度は顧客に対する宣伝広告やプレゼンテーションの実施、生産者組織への支援活動、社員子弟への育英金の支給など実施したことが確認された。今年度も同様の事業を軸に実施していく。会則の改訂も行われ、会員資格の基準を調整した。また、野崎漬物の取締役を野崎会の顧問に推薦する旨を明文化した。
 総会を終えると、神奈川県知事補佐官で、よんなな会発起人の脇雅昭氏の講演会が催された(別掲)。
 その後は懇親会が開かれた。三井食品工業株式会社(愛知県一宮市)の岩田孝逸会長が開会挨拶に立った。野﨑伸一会長が『三井会』の会長を務めるなど、両社は密接な協力関係を築いてきたことに感謝を示した上で、「野﨑会長は全日本漬物協同組合連合会の会長を6年間務められた。業界全体のために、という姿勢は歴代会長の中でも一番だった。そのお返しを、偉世社長にしていけたらと思う」と話した。
 懇親会は野崎漬物の新入社員による司会の下、終始和やかな雰囲気となった。最後は「野崎漬物の繁栄が我々会員の繁栄」と一段と結束を強め、閉会。
 閉会後は野崎漬物一同が花道を作り、参加者へ新商品「しび辛くん麻辣バージョン」など商品を手渡して幕を閉じた。
 脇氏
神奈川県知事補佐官の脇雅昭氏「官民連携3.0」
 野崎会総会後は、宮崎県都城市出身で、現在は神奈川県知事補佐官を務める脇雅昭氏が『官民連携3・0』を演題に講演した。
 脇氏は総務省で勤務後、神奈川県へ転籍。中央省庁と地方自治両方の経験から、公務員同士の学び・交流を目的とした「よんなな会」を発足させた。また自治体と企業の連携(コラボ)による地方活性化にも精力的に携わってきた経歴を持つ。
 脇氏は公務員の人口が激減している一方で、社会課題は増加している現状を指摘。インターネットの発達や、コロナ禍など新たに生まれた課題や、「ヤングケアラー」のようにこれまでも存在していたが認識されていなかった課題が認識されるようになってきたものもある。
 行政だけでは課題解決が難しくなっている中、民間の手を借りて解決するとともに民間にとってはビジネスになるのが官民連携だ。
 その実例として、既存の交通機関やタクシーだけでは海外旅行客の増加に対応できていない昨今、ライドシェアが解禁を議論している。このように行政は法律・条例を整える力を持ち、課題が明確になればその解決に向けて動くことができる。
 またコロナ禍の最中、高齢者の孤独を防ぎたい自治体が、携帯電話販売店と連携してスマートフォン教室を実施したこともある。行政のつなぐ力・信用力があるため、高齢者にとっては安心して受講でき、携帯販売店は販売機会を創出できた事例だ。
 脇氏はこの他にも事例紹介を交え、アイデア一つでも人の心を動かし課題解決に繋がることを力説する。
 野崎漬物は地元宮崎に根ざして、干し沢庵や高菜という食文化の維持、地域雇用の創出と人材育成など、社会貢献へ強い関心を持っていることから「野崎会の皆様と、そして行政とも一緒に宮崎を盛り上げて欲しい」と締めくくり、講演を終えた。
 ゴルフに参加した一同
懇親ゴルフコンペ開催 
植松社長(植松商事)が優勝
 野崎漬物株式会社(宮崎県宮崎市の取引業者約70社で構成する「野崎会」は3日に総会を実施。翌日は、宮崎市のフェニックスカントリークラブで懇親ゴルフコンペを開催した。長く続いた暑さも和らぎ、快適な気候でプレーを楽しんだ。
 上位入賞者の成績は次の通り。(敬称略)
 【優勝】植松孝一(植松商事、N72・4)
 【準優勝】桐原雅大(共立冷熱、N73・2)
 【3位】山口秀昭(ダイヤソルト、N74・8)
【2023(令和5)年10月11日第5142号8面】

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野崎漬物株式会社 代表取締役社長 野﨑偉世氏

メーカー売上1・5倍へ 「働き方改革」が仕事呼び込む
 野崎漬物株式会社(宮崎市)の野﨑偉世社長は、2021年10月の社長就任時の5カ年計画で、①漬物事業、②おせち事業、③新規事業の三本柱でメーカーとしての売上を1・5倍に拡大することを目標に掲げた。野﨑社長はメーカー業務の拡大において最大の課題は原料不足と人手不足であり、働き方改革に注力していると話した。
(大阪支社・小林悟空)
◇   ◇
‐製造重視の理由。
 「大手商社が日配品を扱うようになった今、ベンダー業だけで対抗することは難しく、メーカーとして独自の色を出して行かなければ太刀打ちできない。15年ほど前までは売上高のうち自社製品は3~4割で、仕入れ商品の方が大きかったのだが、現在では製造が65%と逆転した。漬物事業、おせち事業、新規事業の3本を拡大している」
‐漬物事業の拡大は。
 「営業面でいえば業務筋への提案強化や、PBの受注などを強化している。しかし根本的な課題は原料不足と人手不足。需要があっても応えきれない、というチャンスロスが度々発生してきた。他社でも同様だと思うので、これらを解消できれば自ずと当社に舞い込んでくる仕事は増えていくはずだと考えている」
‐原料、人手不足の対応策。
 「一言で言えば働き方改革。社内雰囲気の改善や休憩室の整備、人事評価制度の改訂など働きやすい職場作りに改めて取り組んでいる。製造面でも事務仕事でもオートメーション化できることはまだまだあり、将来的には本社工場の建て替えも視野に入れている。また、注目いただいているのが女子ソフトボール部『野崎漬物フーディーズ』の結成と、サーファーの雇用。従来に縛られない新しい雇用形態を模索している」
‐ソフトボール部について。
 「以前から軟式野球部や陸上部を社内で結成し、コミュニケーションの円滑化や健康増進に繋げてきた。この部活制度を女性の登用促進にも活用しようということで考案したのが女子ソフトボール部で、現在3名が所属し、来春4名入社予定。彼女たちにはソフトボール引退後も働いてもらいたいし、女性管理職も今後増やしていきたい」
‐サーファーの雇用は。
 「当社の仕事は沢庵の漬込みが秋冬季に集中する。そこで宮崎県への移住者にはもともとサーファーが多いということに着目し、秋冬の期間は大根栽培で就農してもらい、夏季はライフセーバーやプールの監視員などに出向してもらう契約社員として募ると、全国から反響があった。農業の魅力にハマり、独立を希望している方もいる」
‐おせち事業について。
 「関連会社の一ツ葉フーズで行っている。これまで生おせちが主力だったが、今年から、製造時期を分散できる冷凍おせちにも進出する。今年は、生・冷凍で2万5000セットほどを見込んでいるが、5万セットを目標としている」
‐新規事業は。
 「昨年9月に初めてのお菓子商品として『鶏の炭火焼きせんべい』を発売した。また沢庵の端材を活用した『大根チップス』を来春発売予定。他にも他社と共同し、漬物の端材を活用した商品開発も検討している。SDGsを取り入れることが発想の転換や原料問題の解決にも繋がっている。事業の多角化で人材が増え、出来ることも広がってきている」
【2023(令和5)年7月11日第5134号4面】

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2023年7月11日号4面

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2023年2月11日号13面 SMTS特集

 2022「野崎会」総会

野﨑社長
八城会長
岩田副会長
東国原氏
野﨑伸一会長を囲む幹部一同
メーカー売上1.5倍へ
東国原氏招き宮崎の魅力確認
 野崎漬物株式会社(野﨑偉世社長、宮崎県宮崎市)の取引業者約70社で構成する「野崎会」(八城順平会長=凸版印刷)の総会が5日、宮崎市のシーガイアコンベンションセンターで開催された。野﨑社長は昨年制定した「5カ年計画」の現状と、達成への道筋について発表した。メーカーとしての売上を1・5倍に拡大する目標を掲げ、その三本柱となるのが①漬物事業拡大、②おせち事業拡大、③新規事業スタートであると話した。
 また八城会長は「企業が生き残るには常に変革を続けなければいけない時代となった。DX(デジタルトランスフォーメーション)が重要であるのは勿論のこと、SX(サステナビリティトランスフォーメーション)の重要性が高まっている。変革を前向きに捉え、社会への貢献と自社の発展を上手く結びつけるような経営を、若い野﨑社長に期待したい。我々取引先企業としてはそれをサポートできるよう努力していく」と力強く語った。
 議事では前年度の事業報告として、販売促進事業や原料生産者への研修会の実施、社員の子弟へ育英金を支援したことなどが確認された。本年度もこれらを継続しつつ、経済情勢に応じた活動を展開する。役員改選では、事務局長に野崎漬物の宮﨑孝平氏が就任した他は全員再任となった。
 総会後の研修会では元宮崎県知事、元衆議院議員で、現在はタレントや作家としても活躍する東国原英夫氏を招いた。東国原氏は政治やタレント業を通して経験した苦労や教訓を、ユーモアを交えながら披露した。最後は、宮崎にはまだまだ隠れた魅力と底力があることを熱弁し、野崎漬物が成長の牽引役として活躍することへ期待を込め、エールを送った。
 続く懇親会では、岩田孝逸副会長(三井食品工業)が開会挨拶に立ち「会社経営は難しい判断を迫られることの連続。野﨑社長には若さとチャレンジ精神で乗り切っていただきたい」と先輩経営者として激励の言葉を述べた。懇親会の途中には野崎漬物の社員紹介が行われるなど終始和やかな雰囲気で、「野崎漬物の繁栄が野崎会の繁栄」と一段と結束を強め、幕を閉じた。
野崎ファーム(同社フェイスブックより)
人材揃い生産力向上へ
自社農場や女子球団本格始動
「野崎会」で挨拶に立った野崎漬物の野﨑社長は「昨年10月に社長就任して以来、引き続き新型コロナウイルスが猛威をふるい、ロシアによるウクライナ軍事侵攻、それらを背景とする世界的な原油高とあり、日本経済は先行き不透明となっている。そんな中、当社においては主力の量販店ルートの好調とともに、売上を維持拡大することができた。昨年度まで人手不足に悩まされたが、今年4月には新入社員が10名、7月に外国人技能実習生20名を迎えることができた。人材が揃い、2年目に突入する5カ年計画を推進していく」と現状を報告した。
 5カ年計画ではメーカーとしての売上を1・5倍に拡大する目標を掲げている。達成へ向けて取り組むのが①漬物事業拡大、②おせち事業拡大、③新規事業スタートの三本柱。
 ①漬物事業拡大に向けた秘密兵器が野崎ファームでの干し大根生産だ。画期的と言えるのが「FARM&MARINE」をコンセプトに、冬場は大根生産、閑農期である夏場はマリン事業(ライフセイバーやプール監視員)で県の委託を受けて働ける環境を構築していること。宮崎ならではの新しい働き方に、サーファーなどマリンスポーツ愛好者が移住を決心し、就農している。
 さらに今後は、大根櫓(やぐら)を見学できる「農業×観光事業」や、福祉施設の人材を活用する「農福連携」も計画している。農業をより身近な存在とすることで原料生産力や販売力向上に繋げていく。
 干し大根は60億円の市場規模があり、同社はトップクラスとなる約17%のシェアを持っている。新たな就農者を確保し、自社で原料生産できる仕組みを作ることで、市場拡大並びにシェア率30%を目指していく。
 ②関連会社の一ツ葉フーズで行っている「生おせち」製造は、新規顧客獲得やふるさと納税への出品、ECモール「楽天市場」への出店などを通して、販売数量2万5000セット達成を目標としている。
 また今後は「冷凍おせち」の製造も開始を計画している。冷凍おせちは製造時期を分散できるため、これまで以上の数量向上が期待できる。
 ③新規事業については、9月よりお菓子事業へ参入したことが明かされた。第一弾商品は「鶏炭火焼せんべい」。一ツ葉フーズで製造している、宮崎の郷土料理の真空パック惣菜「鶏炭火焼」をそのまま練り込んだ商品だ。
 漬物とコラボしたお菓子などにも積極的に挑戦していく方針だ。健康的な漬物や宮崎の郷土料理をお菓子に利用することで、新たな食文化創造を目指していく。長期保存できる商品を開発すれば、海外販路も視野に入ってくる。
野崎漬物フーディーズ
 また昨年始動した女子ソフトボールチーム『野崎漬物フーディーズ』は、今年度も入団テストを行い、選手確保に力を注いでいる。選手は野崎漬物で正規雇用し、時間外活動としてソフトボールに取り組みながら、日中は社員として勤務するため、製造現場においても貴重な戦力となっている。
 野﨑社長は「食品メーカーは人材と原料が揃って製造力を向上させられる。野崎ファームや、フーディーズが本格的に稼働できたことで人材が集まり、原料増産の目処が立ってきた」とし、目標達成へ向けて意気込みを見せた。
(大阪支社:小林悟空)

【2022(令和4)年10月11日第5108号1、10面】
 野崎漬物株式会社(野﨑偉世社長、宮崎県宮崎市)の取引業者約70社で構成する「野崎会」(八城順平会長)は5日に総会を実施した。
 翌日は、宮崎市のフェニックスカントリークラブで懇親ゴルフコンペを開催した。27名が参加し、好天の下プレーを楽しんだ。
上位入賞者の成績は次の通り。(敬称略)
【優勝】谷口憲一(野崎漬物、N69・0)
【準優勝】畑中達郎(吉田喜五郎商店、N71・2)
【3位】近藤友則(野崎漬物、N71・6)

【2022(令和4)年10月26日第5109号12面】

2022年5月6日号6面 宮崎特集

2021年10月26日号4面 おせち特集
 
2021年5月6日号6面 宮崎特集
 
 
2020年11月21日号4面 沢庵特集
 
2020年8月21日号2面 女子ソフトチーム結成
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