<節分いわし特集>広がる「節分いわし」 「鬼滅の刃」で今年も注目
節分に食べる物といえば「豆」や「恵方巻」が一般的だが、節分に「いわし」を食べる“節分いわし”の風習も根強く残っている。主に関西方面では、この季節、節分に向けていわし製品の需要が伸びるが、関東方面でも少しずつ広がりをみせている。
古来より、鬼の嫌いなものは「鰯(いわし)の頭」の匂いと「痛い柊(ひいらぎ)のトゲ」とされ、いわしの頭を焼いて柊の枝に刺し、厄除けのため家の戸口に置いて鬼の侵入を防ぐという「柊鰯(ひいらぎいわし」の風習があり、それに因んでいわしを食べるようになったといわれる。
近年、節分イベントを後押ししているのが、アニメ『鬼滅の刃』のブーム。物語のテーマである“鬼退治”は、節分のキーワードと一致し、関連アイテムが続々発売されるなど節分商戦の盛り上がりに一役買っている。
今年は、「劇場版『鬼滅の刃』無限城編」の三部作が全国の映画館で公開されることがすでに告知され、昨年2月公開の映画「鬼滅の刃 絆の奇跡、そして柱稽古へ」、昨年5月から放送されたテレビ「鬼滅の刃 柱稽古編」に続き、話題となっている。愛知県の佃煮メーカーでは、いわし製品を製造するメーカーが数多く存在し、「いわし甘露煮」「いわし生姜煮」「明太いわし」「梅いわし」「金ごまいわし」「いわし味噌煮」など、各社によるこだわりのラインナップを展開している。
【2025(令和7)年1月11日第5184号13面】
【2025(令和7)年1月11日第5184号13面】
<霞ヶ浦特集>シラウオ新ブランド誕生 鯉製品が初の農水大臣賞に
シラウオの漁獲量全国トップクラスを誇る茨城県から、新たなブランド「霞ヶ浦 暁のしらうお」が誕生した。生産・販売を行う霞ヶ浦漁業協同組合が昨年11月6日に大井川和彦茨城県知事を表敬訪問し、ブランド品とロゴマークのお披露目を行った。
ブランド基準を満たしたシラウオは、美しい透明感やぷりぷりとした食感を持っており、市場流通している他のシラウオとは一線を画す。ブランド名は、昔も今も変わらない漁の情景に、「夜明けの太陽=新しいブランドの幕開け」をイメージして名づけられた。
霞ヶ浦北浦では、昨年もワカサギの漁獲量が減少するなど不漁が続いており、霞ヶ浦産のシラウオを佃煮や煮干しに加工する事業者にとっても、シラウオのブランド化は追い風だ。
昨年11月に開催された令和6年度茨城県水産製品品評会の霞ヶ浦北浦部門では、コモリ食品の「霞ヶ浦産『超特大』鯉のうま煮」が農林水産大臣賞を受賞。出羽屋「金ごまおかわり君」、はしもと「霞ヶ浦産白魚佃煮」の2品が水産庁長官賞を受賞した。
近年、ワカサギが不漁となる中、各事業者が工夫を凝らして高品質な製品を出品。その中から、鯉製品が同品評会で初めて農水大臣賞を受賞した。(藤井大碁)
【2025(令和7)年1月11日第5184号14、15面】
ブランド基準を満たしたシラウオは、美しい透明感やぷりぷりとした食感を持っており、市場流通している他のシラウオとは一線を画す。ブランド名は、昔も今も変わらない漁の情景に、「夜明けの太陽=新しいブランドの幕開け」をイメージして名づけられた。
霞ヶ浦北浦では、昨年もワカサギの漁獲量が減少するなど不漁が続いており、霞ヶ浦産のシラウオを佃煮や煮干しに加工する事業者にとっても、シラウオのブランド化は追い風だ。
昨年11月に開催された令和6年度茨城県水産製品品評会の霞ヶ浦北浦部門では、コモリ食品の「霞ヶ浦産『超特大』鯉のうま煮」が農林水産大臣賞を受賞。出羽屋「金ごまおかわり君」、はしもと「霞ヶ浦産白魚佃煮」の2品が水産庁長官賞を受賞した。
近年、ワカサギが不漁となる中、各事業者が工夫を凝らして高品質な製品を出品。その中から、鯉製品が同品評会で初めて農水大臣賞を受賞した。(藤井大碁)
【2025(令和7)年1月11日第5184号14、15面】
<長野特集>野沢菜の希少価値高まる 付加価値つけた商品開発テーマ
昨年10月に開催された令和6年度長野県園芸特産振興展の第68回漬物品評会には、本漬物の部101点、浅漬物の部104点の計205点が出品され、新進漬物(木島平村)の「大根みそ漬」と山田醸造(岡谷市)の「野沢菜漬コンブ味」が農林水産大臣賞に輝いた。
長野県の特産品である野沢菜漬では、浅漬や本漬など伝統的な製品の他、野沢菜をエスニック風味に仕上げた製品が入賞を果たすなど、出品作品にも時代と共に変化の兆しが見られる。
野沢菜は生産者の減少や異常気象により原料確保が年々難しくなっている。昨秋も、猛暑や長雨の影響により野沢菜の収穫量が大幅に減少し、メーカー各社は出荷調整を余儀なくされた。異常気象が常態化する中、原料調達のハードルは高まっており、各社は自社栽培をスタートするなど、その対応に追われている。
一方で野沢菜漬の需要は堅調だ。近年は、刻みタイプの浅漬製品が伸長している他、本漬製品の認知度が高まり、県外にも売場が広がっている。希少な原料となりつつある野沢菜を、どのような付加価値をつけて販売していくかも今後の大きなテーマで、燻製やチップス、野沢菜の種を使用したマスタードなど様々な商品が登場している。
東京銀座の長野県アンテナショップ「銀座NAGANO」は昨年10月にリニューアルオープン。より利便性の高い店舗へ生まれ変わった。野沢菜漬を始めとした長野県の特産品の発信地としてますます期待が高まっている。(藤井大碁)
【2025(令和7)年1月11日第5184号16~18面】
長野県の特産品である野沢菜漬では、浅漬や本漬など伝統的な製品の他、野沢菜をエスニック風味に仕上げた製品が入賞を果たすなど、出品作品にも時代と共に変化の兆しが見られる。
野沢菜は生産者の減少や異常気象により原料確保が年々難しくなっている。昨秋も、猛暑や長雨の影響により野沢菜の収穫量が大幅に減少し、メーカー各社は出荷調整を余儀なくされた。異常気象が常態化する中、原料調達のハードルは高まっており、各社は自社栽培をスタートするなど、その対応に追われている。
一方で野沢菜漬の需要は堅調だ。近年は、刻みタイプの浅漬製品が伸長している他、本漬製品の認知度が高まり、県外にも売場が広がっている。希少な原料となりつつある野沢菜を、どのような付加価値をつけて販売していくかも今後の大きなテーマで、燻製やチップス、野沢菜の種を使用したマスタードなど様々な商品が登場している。
東京銀座の長野県アンテナショップ「銀座NAGANO」は昨年10月にリニューアルオープン。より利便性の高い店舗へ生まれ変わった。野沢菜漬を始めとした長野県の特産品の発信地としてますます期待が高まっている。(藤井大碁)
【2025(令和7)年1月11日第5184号16~18面】